特急あずさ沿線、山梨・長野で北米酒関係者向け酒蔵ツアー開催
(日本、米国、カナダ)
山梨発
2025年12月01日
ジェトロは11月17〜21日、北米の日本酒ファンや酒関係者を対象に酒蔵ツアー(2025年11月10日付お知らせ・記者発表参照)を開催した。2024年度「#SupportSAKE」アワード大賞受賞者1人、および公式SNSへの応募者(30人以上)から選考された、ニューヨークの人気タイレストラン経営者、ワイン・日本酒のインポーター、日本酒イベントなどを主催しているコミュニティリーダーなど6人が参加した。初めの訪問地は、東京から特急あずさ沿線に位置する山梨県と長野県諏訪地域が選定された。初日の17日には山梨県で2蔵を訪問し、その後、諏訪9蔵のうち4蔵とのペアリングディナーを開催。翌18日には宮坂醸造を訪問した。
初日は、山梨県の井出醸造店と山梨銘醸を訪問。酒蔵の歴史や酒造りへのこだわり、山梨の日本酒の特徴である仕込み水の水系などの説明を受けながら、酒蔵を見学した。
参加した米国、カナダの酒関係者からは、使用している酵母や仕込みの工程に関して多くの質問があり、「苦労して造られた酒の背景について説明を受けることで、より購入につながる」「日本に来て、同じ雰囲気で体験してほしい」といった声が聞かれた。
酒蔵は、「北米は世界的に見ても日本酒の大きなマーケット。参加者の情報発信により、北米での販路拡大につなげたい」「訪日客にも酒蔵に来ていただき、日本での消費につなげたい」と期待を述べた。
山梨県の酒蔵訪問の様子(ジェトロ撮影)
長野県諏訪地域では、17日夜に諏訪市内で地元食材と日本酒を組み合わせたペアリングディナーを開催した。「宮坂醸造(真澄)」「伊東酒造(横笛)」「高天酒造(高天)」「豊島屋(神渡)」の4蔵が参加し、酒造りへの思いや日本酒の特徴を紹介した。
参加者からは「こうしたイベントを通じて、普段知り合えない酒蔵を知ることができ、非常に有意義」との声に加え、「個々の酒蔵独自での海外展開が難しくても、『諏訪地域』というブランドを生かした地域での海外展開は効果的」とのコメントも寄せられた。
18日には、宮坂醸造富士見蔵を訪問し、伝統と最新技術を融合した酒造りを学び、輸出戦略やブランド発信に関する意見交換が活発に行われた。
長野県の訪問後は、4日間かけて岐阜県、石川県、福井県、三重県の酒蔵などを巡った。
諏訪でのペアリングディナーの様子(ジェトロ撮影)
(渡部真実、荒井慎哉)
(日本、米国、カナダ)
ビジネス短信 b1138799dce42412




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