11月の自動車生産・輸出台数が過去最多に
(中国)
上海発
2025年12月16日
中国汽車工業協会(CAAM)は12月11日、2025年11月の自動車販売台数(輸出を含む)が前年同月比3.4%増の342万9,000台だったと発表した。生産は2.8%増の353万2,000台と初めて350万台を超え、過去最多を更新した。うち、新エネルギー車(NEV、注)の販売台数は、20.6%増の182万3,000台と急成長を続け、自動車全体に占める割合は53.2%まで上昇した。輸出台数は48.5%増の72万8,000台で初めて70万台を超え、過去最多を更新した。
2025年1~11月の累計自動車販売台数は、前年同期比11.4%増の3,112万7,000台で、うち国内販売分は9.7%増の2,478万3,000台、輸出分は18.7%増の634万3,000台となった。輸出台数の内訳は、乗用車が539万7,000台(19.4%増)、商用車が94万7,000台(14.6%増)だった。ガソリン車は402万9,000台(4.1%減)と減少し、NEVは231万5,000台と前年同期(114万1,000台)に比べて2倍以上に成長した。
メーカーの国別に累計販売台数をみると、中国ブランドが前年同期比19.4%増の1,897万8,000台となった。これにより、中国ブランドのシェアは前年同期より4.6ポイント上昇し69.6%を占めた。外資系ブランドのシェアでは、ドイツ系が12.1%、日系が9.6%、米国系が5.9%、韓国系が1.5%だった。前年同期の各国ブランドのシェアをみると、それぞれ14.7%、11.1%、6.4%、1.6%で、いずれもシェアを落とした。
中国自動車市場の堅調なパフォーマンスの背景には、政府による一連の支援策がある。2025年9月には、工業情報化部など8省庁が「自動車産業の安定的成長に関する作業プラン(2025-2026年)」を発表した(2025年9月25日記事参照)。同プランでは、NEVの地方・農村部への普及促進、充電・電池交換施設の整備、インテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)の産業化の推進、さらにレベル3(条件付き運転自動化)自動運転車の量産を条件付きで認可することなどが含まれている。
(注)バッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)の合計。
(龐婷婷)
(中国)
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