ジェトロ、北京の飲食店向けに日本産食材の導入を支援
(中国)
北京発
2025年12月03日
ジェトロは、11月1~30日にかけて中国・北京市内で開催された「郷土料理フェア」にあわせ、同イベント参加の日本料理店を対象に、日本産食材を活用したメニュー開発を支援する「日本食品導入支援事業」を実施した。
「郷土料理フェア」は10月27日~11月30日に、在中国日本大使館および在中国の日本の地方自治体事務所が連携し、一般消費者向けに、郷土料理や地酒の提供を通じた地域の魅力をPRするイベントとして開催された。2025年で2回目の開催となった本イベントには、日本料理店計28店舗が参加し、前年より13店舗増の盛況となった。参加店舗には、日本人が経営する店舗以外に、中国人が経営する店舗やMUJI HOTELなどが新たに加わった。また10月16日には、在中国日本大使館でキックオフイベントが開催された(2025年10月24日記事参照)。
日本産食材の導入促進を目的としてジェトロが実施した「日本食品導入支援事業」では、メニュー開発に課題を抱える日本料理店5店舗(注1)を対象として、日本産食材の導入を前提としたメニュー開発支援を行った。北京日本調理師会(注2)に所属する日本料理の専門家が、メニューの刷新や新メニューの開発に向けた指導を行った結果、日本産の赤酢、カレールー、豆腐、泡盛などを活用した福岡県や沖縄県などの郷土料理メニューが開発された。
北京市内にある日本料理店「蔵三味」のオーナーは、「北京日本調理師会会長の指導を受け、ミツカンの白菊酢を使用した手羽先南蛮漬けを開発した。中国のお客様からも大好評で、今後は運営している他店舗でも導入を検討する」とコメントした。また、「天晴」のオーナーからは、「泡盛入り沖縄風ラフテーを新メニューとして提供したところ、週末は早い時間に売り切れるほどで、大好評だった」との声が寄せられた。
ジェトロは、今後も日本産食材の販路拡大に向けた取り組みを継続していく予定だ。
郷土料理フェアの案内(在中国日本大使館提供)
店舗「カレー道場」の開発メニュー(和風とんかつカレーラーメン)(ジェトロ撮影)
(注1)日本料理店の天晴、武神家、味鼓、蔵三味、カレー道場の5店舗。
(注2)「世界中餐業連合会」傘下の組織で、日本料理に携わる店舗・企業・業者の個人が有志で集まり1990年に発足。会員相互の親睦と日本料理の普及・技術発展と日中の友好親善を図ることを目的としている。
(謝子驕)
(中国)
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