北京市で「日本料理業界向け展示商談会および日本料理コンテスト」が開催

(中国)

北京発

2025年10月24日

在中国日本大使館で10月16日、中国人バイヤーを対象とした「日本料理業界向け展示商談会および日本料理コンテスト」が開催された(注1)。本イベントは、在中国日本大使館、北京フード会(注2)、ジェトロ北京事務所が共催したもので、北京市内に所在する日系企業を中心として、食品関連の52の企業・団体が、日本産の酒類や調味料、コメなどを含む食品、計500SKU(注3)以上を出展した。300店舗を超える現地日本料理店や卸・小売業者など700人以上が来場し、試飲・試食のほか、出展企業と活発な商談を行った。

商談と併せて、中国籍の日本料理店シェフによる料理コンテストの決勝戦も開催された。「日本産食材の活用」および「日本酒とのマリアージュ」が審査項目として設定され、選抜された3人の料理人が日本産の果汁やコメ、中国産キノコなどの食材を用いて現場調理を行った。金杉憲治・駐中国日本大使、公邸料理人、北京日本調理師会会長による審査の結果、1位は北京市内にある「寿司四季富山」の韓少文料理長、2位は四川省成都市「松笠」の杜亜強料理長、3位は湖南省長沙市「人間味」の盧閩料理長がそれぞれ受賞した。

出展企業からは、「日本食に関心の高いバイヤーや日本食ファンが一堂に会し、活気にあふれた展示・商談会だった。料理コンテストについても、多くの来場者の目にとまり、非常によい取り組みだった」などのコメントがあった。​

さらに、在中国日本大使館が開催する「郷土料理フェア」のオープニングイベントも開催された。同フェアは、10月27日から11月30日までの約1カ月間、在中国日本大使館が在中国の日本の地方自治体と連携して実施する取り組みで、日本の食文化の発信に加え、日本各地の郷土料理の魅力をPRするイベントだ。北京市内の日本料理店で日本の郷土料理や地酒を提供するほか、対象地域の観光PRも併せて行う。

写真 日系企業による出展の様子(ジェトロ撮影)

日系企業による出展の様子(ジェトロ撮影)

写真 料理コンテスト表彰式にて金杉大使と各参加者(ジェトロ撮影)

料理コンテスト表彰式にて金杉大使と各参加者(ジェトロ撮影)

(注1)本イベントは、「農林水産物・食品 輸出支援プラットフォーム」の一環として、日本産食品の中国向け輸出拡大および現地拠点を設ける事業者への支援を図るとともに、日系食品関連企業の販路開拓を支援する目的で開催したもの。

(注2)在北京を主とした日系食品企業で構成される任意団体。これまで中国各地で日系企業の食品PR活動を展開している。

(注3)SKUは、Stock Keeping Unitの略で、受発注や在庫管理を行う際の最小単位。

(謝子驕)

(中国)

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