モロッコ政府、国内政府系機関と産業向け再生可能エネルギー供給に関する協定を締結
(モロッコ)
ラバト発
2025年12月03日
モロッコのアジズ・アハヌッシュ首相は11月3日、ラバトで政府、国営電力・水道公社(ONEE)、モロッコ持続可能エネルギー庁(MASEN)、国家出資戦略管理庁(ANGSPE)との間で締結された再生可能エネルギー発電プロジェクトに関する協定の調印式
を主宰した。
署名には、経済・財政相、移行・持続可能な開発相、予算担当相のほか、ANGSPE、ONEE、MASENの各トップが参加した。
本協定は、エネルギー効率の強化を図る政府の取り組みの一環で、国家再生可能エネルギープログラム(PNER)の加速を目指している。政府と再生可能エネルギー分野の公的機関や企業との間で効果的なパートナーシップを再構築し、主権に基づく効率的かつ持続可能なエネルギー転換を保証することを目的としている。
本協定の具体的な内容は次のとおり。
- 2030年までに産業界向けに5ギガワット(GW)のグリーン電力供給を目指す
- バリューチェーン全体でのコスト合理化とONEEとMASEN間での責任分担の確保
- 再生可能エネルギー関連プロジェクトの契約・経済的安定性を保証し、国家の出資政策の目標に沿って、公的機関と企業間の補完性と融合を強化
アハヌッシュ首相は、再生可能エネルギーは現在、設置済み電力生産容量の46%を占めているとし、2030年までに52%以上へ引き上げる目標を再確認した(2025年7月4日記事参照)。また、「政府は再生可能エネルギーを国の発展における不可欠な柱と位置づけ、持続可能なエネルギー転換の基盤を強化することに強くコミットしている」と述べた。
(鈴木優香)
(モロッコ)
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