サウジアラビア皇太子が米国を公式訪問、2国間の協力拡大に関して合意発表
(サウジアラビア、米国)
リヤド発
2025年11月27日
サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子兼首相は11月18~19日に米国へ公式実務訪問を行った。18日にはドナルド・トランプ米大統領との首脳会談を開催した(2025年11月25日記事参照)。首脳会談では、両国の歴史的関係と戦略的パートナーシップへのコミットメントを再確認し、多岐にわたる分野でのパートナーシップ強化についての協議、地域情勢や国際問題についての意見交換が行われた〔11月20日付サウジアラビア国営通信社(SPA)〕。
同皇太子兼首相の訪米に際し、次の分野への合意が発表された。
- 戦略的防衛協定(SDA)署名
- サウジアラビアの「NATO加盟国以外の主要同盟国」への指定
- 戦略的人工知能(AI)パートナーシップ署名
- 民生用原子力エネルギー協力の交渉完了に関する共同宣言
- ウラン、永久磁石などの重要鉱物サプライチェーンの多様化に関する協定
- サウジアラビアの投資を加速するための手続き促進の戦略的枠組み
- 金融および経済パートナーシップに関する協定
- 資本市場の協力に関する枠組み
- 連邦自動車安全基準(FMVSS)のサウジアラビア市場での承認
- 教育訓練関連の覚書締結
また、米国・サウジアラビア投資フォーラムが米国の首都ワシントンで開催され、総額約2,700億ドル相当の協定や覚書が発表された。サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコ(以下、アラムコ)は、グループ企業全体を通じて米国企業との総額300億ドルを超える17件の覚書および契約締結を発表した。アラムコの戦略的成長目標を支援することが期待されており、液化天然ガス(LNG)、金融サービス、先端材料製造、資材やサービスの調達などを網羅する協力関係となり、ミッドオーシャン・エナジーとのLNGガスプロジェクトへの投資に関しての提携や、コモンウェルスLNGとのLNGおよび天然ガスの購入契約などが含まれている。
(平田若菜)
(サウジアラビア、米国)
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