1~9月の自動車生産は前年同期比4.6%減
(タイ)
バンコク発
2025年11月12日
タイ工業連盟(FTI)は10月22日、2025年9月の自動車生産台数が前年同月比4.8%増の12万8,104台だったと発表
した(添付資料表参照)。部門別では、乗用車が2.4%減の4万9,473台、開放式の荷台がある小型貨物自動車・ピックアップトラックなどの商用車が9.8%増の7万8,631台だった。全体の66.8%を占める輸出向けは前年同期比2.3%減の8万5,625台となった一方、国内販売向けは22.7%増の4万2,479台に伸びた。
2025年1~9月累計では、前年同期比4.6%減の107万5,801台だった。部門別では、乗用車が7.3%減の39万5,713台、ピックアップトラックなどの商用車が3.0%減の68万88台となった。また、輸出向けは8.5%減の70万8,694台、国内販売向けは3.7%増の36万7,107台だった。国内販売台数は9月に前年同月比23.8%増の4万8,350台となった。1~9月累計は前年同期比2.1%増の44万7,969台だった。
企業動向をみると、中国メーカー(注)は2025年に入っても販売攻勢を強めており、1~9月累計の乗用車販売シェアは2024年通年の18.8%から21.5%へと2.7ポイント上昇した。一方、日本メーカーのシェアは1~9月累計で2024年通年の64.8%から、61.1%と3.7ポイント低下している(添付資料図1参照)。
商用車販売シェアでも、中国メーカーのシェアは1~9月累計で2024年通年の7.1%から、13.4%に6.3ポイント上昇した。日本メーカーのシェアは1~9月累計で2024年通年の84.4%から、75.3%と9.1ポイント下がっている(添付資料図2参照)。商用車のうち、1トン・ピックアップ車(PPV:Pick-up Passenger Vehicleは含まず)の日本メーカーの1~9月累計シェアは2024年通年の91.5%から91.0%と微減にとどまり、引き続き日本メーカーの独壇場となっている(添付資料図3参照)。
自動車全体の総販売シェアでは、中国メーカーの1~9月累計は、2024年通年の11.6%から16.6%へ5.0ポイント上昇した。一方、日本メーカーの1~9月累計は、2024年通年の76.7%から、69.8%へ6.9ポイント低下している(添付資料図4参照)。
9月の完成車の輸出台数は前年同月比7.2%増の8万6,056台、輸出額は5.5%増の約558億バーツ(約2,623億円、1バーツ=約4.7円)となった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は2.1%増の約764億バーツだった。1~9月累計では、完成車の輸出台数は前年同期比10.4%減の68万9,031台、輸出額は13.2%減の約4,626億バーツとなった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は、9.3%減の約6,577億バーツだった。
(注)中国企業には、BYDや上海汽車(MG)、長安汽車(CHANGAN)、長城汽車(GWM)などが含まれる。
(高谷浩一、チャナットパット・スクマ)
(タイ)
ビジネス短信 f79e891d3260c022




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