モロッコのCMIとJCBが提携を強化、国際決済の受け入れを拡大

(モロッコ、日本、アラブ首長国連邦)

ラバト発

2025年11月10日

モロッコのインターバンク決済センター(Centre Monétique Interbancaire:CMI)とJCBインターナショナル(JCBの国際部門)は10月31日、モロッコ国内でのJCBカードの利用範囲を拡大する新たな提携を発表した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。これにより、CMIに加盟する複数の決済機関(Al Filahi Cash、Attijari Payment、CDM Pay、DamaneCash、Lana Cash、M2T、Saham Paiements)においても、JCBカードによる支払いが可能となる。

JCBは2023年からCMIと提携しており、これまではCMIが直接契約する商業施設でのみJCBカードが利用可能だった。CMIによると、今回の提携拡大により、モロッコ国内の電子決済インフラにおけるJCBのプレゼンスが大幅に向上する見込みだという。

CMIは、モロッコ政府が推進する「Digital Morocco 2030PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」戦略に沿って、決済市場の国際化、包括性、相互運用性の強化を目指している。2025年以降は商業活動から撤退し、中立的な技術プラットフォームとしての役割に特化する方針を示している。

JCBインターナショナル・ドバイの最高経営責任者(CEO)オベイド・バワニー氏は「モロッコはビジネス・観光の両面でJCBカード保有者にとって魅力的な目的地だ。2030年のFIFAワールドカップ共同開催外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに向けて、スムーズな決済体験を提供したい」と述べた。CMIのCEOラシッド・サイヒ氏は「CMIは、モロッコの決済市場を国際的に開かれた、安全で持続可能なプラットフォームへと進化させることを目指している」と述べた。

(鈴木優香)

(モロッコ、日本、アラブ首長国連邦)

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