サウジアラビア最大規模のヘルスケア展示会、「グローバルヘルス展示会」開催

(サウジアラビア、日本)

リヤド発

2025年11月10日

サウジアラビアの首都リヤドで10月27~30日、同国最大規模のヘルスケア展示会「グローバルヘルス展示会外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(Global Health Exhibition)」が開催された。今回で8回目の開催となり、世界25カ国から2,000超の出展ブランド、13万人超の専門家、1,000人超の投資家、500人以上のスピーカーが参加し、出展者は自社商品の魅力を来場者にアピールした。

展示会には、サウジアラビアからは国家統合調達会社(NUPCO:National Unified Procurement Company)、私立医療機関のDr Sulaiman Al Habib、保険会社のBupaなどが出展した。また、日本および日系企業ではEIZO、オリンパス、キヤノンメディカルシステムズ、京都科学、シスメックス、PHCホールディングス、富士フイルム、ユニ・チャームの8社が単独でブース出展をした。

サウジアラビアのファハド・アルジャラジェル保健相は、「Invest in Health(健康への投資)」をテーマとした本イベントの開会あいさつで、「『ビジョン2030』はサウジアラビアの医療分野に抜本的な変革をもたらし、病気発生後の治療から発生前の予防へ、そして苦痛への投資から希望への投資へと転換している」と述べた。さらに、「サウジアラビアの保健医療改革は著しい進展を遂げており、慢性疾患による死亡率が40%減少、交通事故死亡率が60%以上減少、平均寿命が79歳に延びた」と強調した。

会場内では、各国主要企業の代表者・同国政府要人らによる「リーダーズ・サミット(The Leaders Summit)」、ビジネスリーダーと投資家、起業家をつなぐ「インベスター×ベンチャーフォーラム(Investor x Venture Forum)」、などのサイドイベントが多数開催された。また、会期中に総額1,330億リヤル(約5兆4,530億円、1リヤル=約41円)を超える投資契約が締結された。特に、民間セクター間の合意および提携の投資額は前年比6倍に急増した。主な投資案件には、病院インフラと医療サービス向け310億リヤル、ベンチャーキャピタルおよび戦略的投資ファンド向け120億リヤル超が含まれ、サウジアラビアの医療セクターが急速に成長していることを印象づけた。

(井村文哉)

(サウジアラビア、日本)

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