タイBOIが投資承認手続きの迅速化措置を承認
(タイ)
バンコク発
2025年11月19日
タイ投資委員会(BOI)は11月10日、投資環境の改善、手続き遅延の解消、電力の利用可能性、工業用地へのアクセス、外国人専門家のビザや労働許可証の取り扱いなどの重要課題に対し、より迅速な解決策を提供するため、政府の「クイック・ビッグ・ウィン」行動計画の一環として、6つの優先ライセンスの承認手続きを合理化することを決定
した。
これは、BOIが10月17日に承認した「タイランド・ファストパス
(注)」スキームに基づく措置で、BOIが工業事業局、タイ工業団地公社、天然資源環境政策計画局、入国管理局、雇用局、東部経済回廊事務局と協力し、承認に要する時間を20~50%短縮して、投資プロセスを迅速化し、関連する障害を解決することが期待される。
また、BOIは、電力供給、ビザと労働許可の手続き、用地確保に関連する共通の問題を解決するため、3つの小委員会を立ち上げた。さらに、外国人投資家へのサービスを向上させるために、ビザや労働許可申請の処理能力を1日あたり200件から500件に増やすことを決めた。用地確保に関しても、工業団地開発プロジェクトの環境影響評価(EIA)承認プロセスを迅速化することとした。
ナリット・タードサティーラックBOI長官は、「タイの投資枠組みに対する投資家の信頼が強化され、雇用の増加とより広範な経済発展に貢献するだろう」と述べた。
(注)「タイランド・ファストパス」は、BOIの戦略的セクターにおける大規模投資プロジェクトの実施を促進するため、他機関との緊密な連携を通じて、すでに承認されている合計約3,000億バーツ(約1兆4,100億円、1バーツ=約4.7円)、約70件の投資プロジェクトの実現加速支援プロセスだ。対象となるプロジェクトは、最低投資額10億バーツ(土地と運転資金を除く)の投資促進申請書をすでに提出しており、バイオテクノロジー、電気自動車と主要部品、半導体と先端エレクトロニクス、デジタル技術、人工知能などの対象となるハイテク産業で事業を展開している必要がある。
(野田芳美、ピンラウィー・シリサップ)
(タイ)
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