風力発電展示会「Windergy India 2025」、南部チェンナイで開催
(インド)
チェンナイ発
2025年11月07日
インド最大級の風力発電専門国際展示会「Windergy India 2025」が10月29~31日に、南部タミル・ナドゥ(TN)州チェンナイで開催された。インド風力タービン製造者協会(IWTMA)などが主催し、電力省、新・再生可能エネルギー省など18の政府・業界団体が後援した。会場には20カ国以上から300社を超える企業が出展し、最新の風力発電設備、O&M(運用・保守)ソリューション、デジタル技術などを披露した。政策や技術、市場動向に関する国際セミナーも開催され、風力発電業界の最新情報の交換の場となった。
主催者によると、インドの風力発電設備容量は世界第4位で、8月時点で53ギガワット(GW)に達している。再生可能エネルギー全体のうち、風力発電シェアは23%を占め、その発電装置部品の65~70%が国内で生産されており、2027年には85%に達する見込みという。製造拠点は、TN州にデンマークの風力発電大手ベスタス・ウインド・システムズ、ドイツのシーメンスなどが進出しており、風力産業クラスター形成の中心地として注目を集めている。
展示会では地場大手のスズロンや新興財閥アダニ・グループに加えて、欧州企業の出展が目立ち、ドイツ、デンマーク、スペインなどがナショナルパビリオンを設けて製品力・技術力を紹介していた。中国企業の出展も目立ち、三一重工集団、遠景能源など、インドでの商機を探る動きが見られた。
同展示会では、プラルハド・ジョシ新・再生可能エネルギー相が「2026年2月までにTN州と西部のグジャラート州で、それぞれ500メガワット(MW)規模の洋上風力発電プロジェクトの建設に向けた入札を再び実施する」(注)との意向を表明した。
スペインのパビリオン(ジェトロ撮影)
中国企業の展示ブース(ジェトロ撮影)
(注)インド太陽エネルギー公社(SECI)が2件の洋上風力発電関連の入札を行ったが、8月12日付で中止の発表を行っていた。
(藤井芳彦)
(インド)
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