「プロワイン上海2025」にジャパンブースを出展
(中国)
上海発
2025年11月19日
中国・上海で11月12~14日、中国本土最大級のワイン・アルコール飲料専門見本市「プロワイン上海(ProWine Shanghai) 2025」が開催された。本イベントは、ドイツ・デュッセルドルフで開催される世界最大規模のワイン・アルコール飲料専門見本市「プロワイン(ProWein)」(2025年3月25日記事参照)の中国版だ。
主催者の発表によると、世界29の国・地域から約630社が出展し、うち中国国外からの出展者の割合は75%を超えた。3日間で2万1,590人の専門バイヤーが来場し、上海以外の地域からの来場者が51.2%と過半数を占めるなど、来場者も地域的な広がりを見せた。来場者の属性も多様化が進み、従前に多かった輸入業者や卸売業者に加え、ホテル、飲食店、バー、ビストロ、電子商取引(EC)事業者、小売業者など様々なチャンネルの専門バイヤーが参加した。
ジェトロは、中国での日本産酒類のプレゼンス向上を図るべく、同展示会にジャパンブースを出展した。ブースには、日本酒、焼酎、ウイスキー、リキュール、梅酒など350SKU(注)以上の酒類を展示し、会場で大きな注目を集めた。
ジャパンブースの様子(主催者提供)
ジャパンブースでは、日本の伝統と現代を融合したデザインや、中国市場初登場となる新商品、ならびに限定品が来場者の強い関心を集めた。特に、限定醸造の清酒、熟成ウイスキー、地域色豊かな焼酎などが注目を浴び、連日、活発な商談が行われた。
商談の様子(ジェトロ撮影)
来場したバイヤーからは、「日本メーカーが一堂に会するジェトロブースは、商談が効率的で、時間対効果が極めて高い」「メーカー担当者から直接製品の特徴を聞きながら、試飲できるため、商品導入の判断がしやすい」「日本産酒類のワンストップ調達が可能なため、今後はさらに大規模なジャパンブースの展開を期待する」などの声が寄せられた。
出展企業からは、「従来の日本料理店に加え、高級バー、洋食レストラン、ホテル、小売、ECなど多様なバイヤーと接触できた」など、来場者の多様さに対するポジティブな感想が得られた。また、入場がビジネス関係者に限定されていることから、「質の高い専門バイヤーの来場が確保されるため、商談成果は他の展示会を上回るものと期待される」といった質の高さを評価する声もあがった。
今回のジャパンブース出展は、中国のバイヤーが日本産酒類に寄せる強い関心とさらなる市場可能性を確認する機会となった。ジェトロは今後も、中国市場の情報提供や販路開拓を支援するとともに、日本産酒類の魅力を効果的に発信する活動を強化していく予定だ。
(注)ストック・キーピング・ユニットの略語で、受発注や在庫管理を行う際の最小単位。
(孫麗娜)
(中国)
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