「TEAM MIYAZAKI」始動、半導体産業振興と半導体関連企業誘致を目指して
(日本、台湾)
宮崎発
2025年11月18日
宮崎市主導で設立され、外国企業誘致を目指した産学官連携型の「TEAM MIYAZAKI」は11月10日、第1回推進会議とキックオフ交流会を同市で開催した。同月25日に台湾新竹県で開催する「みやざきセミナー」に向けて、県内の経済界や教育機関などから多数が参加した。TEAM MIYAZAKIは台湾の半導体関連企業との連携強化や、宮崎県内への投資促進に向けた取り組みを本格的に開始した。
同イベントには、TEAM MIYAZAKIに参加する県内企業や高等教育機関、自治体などから約70人が参加した。TEAM MIYAZAKIの米良充典会長(宮崎県商工会議所連合会会頭、ジェトロ宮崎会長)が冒頭あいさつし、「TEAM MIYAZAKIの活動を通じて会員間で活発な情報交換を行いながら、台湾へ宮崎県の地域特長を売り込み、半導体産業の発展に大きく貢献し、成果を得たい」と述べた。
前半の推進会議では、セミナー形式で半導体産業の今後の展望や宮崎県の進むべき方向性への理解を深めた。後半の交流会では、自治体首長らの代表者が産学官の連携強化に向けた意見交換を行った。参加企業からは、「金属加工品を取り扱っているため、TEAM MIYAZAKIへの参加をきっかけに、新たな半導体分野の企業との取引につなげたい」「連携して宮崎県全体の認知度を上げたい。各社のプロモーションにもつながると思う」といった意欲的な声が上がった。
「みやざきセミナー」には、県内の半導体関連企業など19社、高等教育機関2校、7市町、その他、ジェトロを含む関係機関が参加する予定だ。自治体首長によるトップセールスや、宮崎県と台湾の半導体関連企業間での交流が行われる。
九州では、熊本県への台湾積体電路製造(TSMC)進出を契機に、経済的恩恵が各地に広がっており(2025年1月6日記事参照)、2025年9月にはジェトロ、九州経済連合会、台湾貿易センター(TAITRA)が協力覚書を締結し、半導体分野で対日投資誘致の有力地域・九州での活動が強化された(2025年9月5日記事参照)。この流れを受け、「みやざきセミナー」では、複数の台湾企業が宮崎県の立地環境や人材育成体制に関心を寄せており、今後の展開が注目される。
TEAM MIYAZAKI主催の第1回推進会議(ジェトロ撮影)
キックオフの交流会(ジェトロ撮影)
(新里栞、真崎康平)
(日本、台湾)
ビジネス短信 a3735fad5f7bc173




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