中国広汽集団、オーストラリアでの事業展開計画を発表
(中国、オーストラリア)
広州発
2025年11月25日
中国自動車大手の広州汽車集団(広汽集団)は11月18日、オーストラリア・シドニーでブランド発表および新車発売イベントを開催し、同社のグローバル戦略「One GAC 2.0」)注)に基づくオーストラリアでの事業展開計画として「オーストラリア・アクション」を発表した。イベントでは、電動SUVの「AION V」オーストラリア初のプラグインハイブリッドMPV(多目的車)の「M8 PHEV」、新型SUVの「EMZOOM」の3モデルの発売開始が発表された。
広汽集団はオーストラリア・アクションを実施するため、「製品戦略」「販売チャネルの強化」「顧客サービスの向上」「エネルギーインフラとモビリティエコシステムの構築」という4つの重点領域に総合的に取り組むとした。
「製品戦略」については、広汽集団は今後5年間で現地の消費者のニーズを捉えたモデルをさらに10モデル以上投入し、セダン、SUV、ピックアップ、MPVなど全カテゴリーを網羅する計画だ。
「販売チャネルの強化」に関しては、現地法人の設立に伴い、9社の販売・サービス拠点ネットワークを構築済みであり、今後5年でディーラーネットワークを100社超に拡大する方針。
「顧客サービスの向上」では、「7年間走行距離無制限の車両保証、8年間走行距離20万キロメートルまでのバッテリー保証」「オーナー向け多機能統合アプリ」「ロードサービス」などの一連のサービスを提供するとした。
「エネルギーインフラ・モビリティエコシステムの構築」については、主要都市に充電ネットワークを構築し、現地ディーラーとの連携により店舗でのDC(急速)とAC(普通)充電サービスの展開に加え、利用者に対して家庭用充電設備や緊急時の対応ソリューションを無償提供する。
さらに、広汽集団は積極的に現地化戦略を実践し、「Local for Local」の理念に基づき、チーム、サプライチェーン、経営の高度な現地化を推進している。11月初旬には、広汽集団がメルボルンに設置した部品中継倉庫が正式に稼働を開始したほか、従業員に占める現地人材の割合は85%に達する見込みだ。パートナー選定には「現地優先」の原則を採用し、現地の雇用と産業の協調的発展に貢献していると強調した。
(注)「One GAC 2.0」とは、同社が2025年3月に開催されたタイのバンコク国際モーターショーで公表されたグローバル戦略のアップグレード版。グローバル展開の加速とブランド力の強化に向け、現地市場への統合と貢献を掲げたローカルアクションプランと、重点領域を示している。
(梁梓園)
(中国、オーストラリア)
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