ホーチミン市で日本産農水産物・食品の大型集中商談会を開催、日本産和牛などの調理方法も紹介

(ベトナム)

ホーチミン発

2025年11月25日

日本産農林水産物・食品の対ベトナム輸出を支援する官民一体の枠組みであるベトナム輸出支援プラットフォームは、1015日から117日まで各週3日間計12日間、大型集中商談会をホーチミン市中心部で実施した。出展者は日本から企業7社、品目団体の牛乳乳製品輸出協議会、在ベトナム日系企業および地場企業11社の合計18社・1団体が参加。ベトナム側のバイヤーは日系および地場の輸入事業者、流通事業者、ホテルやレストラン、小売事業者などが参加した。

会場となったフクシマガリレイ(本社:大阪府)のショールームF’S DESIGN COURT(注1)では、ベトナムではまだ認知度が低く、対応できるシェフが少ない日本産和牛や水産物について、出展企業がカット・調理方法や輸入時の商材の形態などを説明した。バイヤーも実際の調理方法などを確認でき、輸入を検討する上で重要な機会となった。また、出展企業の商材を週替わりでディスプレー用の冷凍・冷蔵庫に展示し、バイヤーが来場した際には、主催者のベトナム輸出支援プラットフォームを通じて紹介するマッチング対応も実施した。

写真 商材の展示。冷凍品(左)と冷蔵品(右)(ジェトロ撮影)

商材の展示。冷凍品(左)と冷蔵品(右)(ジェトロ撮影)

商談会のスタイルは、日本産農水産物や食品の認知度がまだ低いベトナムで、出展企業とバイヤーが展示されている商材を見ながら、じっくりと話すことができるような工夫が施されていた。日本からの出展企業は「ベトナムのバイヤーと商談することで、ベトナムの食品市場に関する情報収集ができ、大変有益だった」「質の高いベトナムのバイヤーと出会うことができ、今後の商流構築につながる良い機会となった。今後も本商談会のようなイベントに参加したい」とコメントした。

本商談会は、4週間の週替わりで、畜産物、水産物、加工食品、日本酒、焼酎など計66アイテム(注2)を紹介し、のべ92社(うち複数回の来場企業は13社)のバイヤーが来場した。日本産の畜産物や水産物、日本酒など、ベトナムへの輸出を目指す在日本の輸出事業者の商材を週替わりで展示することで、ベトナムのバイヤーに日本産の多種多様な商材があることを紹介する機会を創出した。同プラットフォームでは、今後も日本産食品の調理方法・食べ方・食品の特徴・ストーリーを紹介する商談会を通じて、日本産農水産物・食品のさらなる輸出拡大と新規商流構築につなげていく。

写真 商談会の会場(ジェトロ撮影)

商談会の会場(ジェトロ撮影)

写真 商談会の様子(ジェトロ撮影)

商談会の様子(ジェトロ撮影)

(注1)展示用の冷凍・冷蔵庫を完備し、商材の調理のためのキッチンやプレゼン用のプロジェクターを備えたショールーム。

(注2)畜産物(4アイテム)、水産物(14アイテム)、牛乳・乳製品(4アイテム)、コメ(3アイテム)、加工食品・調味料など(17アイテム)、日本酒・焼酎(17アイテム)、清涼飲料水・茶(7アイテム)

(河西朝子)

(ベトナム)

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