大エジプト博物館の開館式典、各国首脳が参加、日本のODA支援に謝意
(エジプト、日本)
カイロ発
2025年11月04日
エジプトの首都カイロ近郊のギザにある大エジプト博物館(GEM)の開館式典が11月1日、同国のアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領が各国首脳らを迎えて開催された。単一文明を扱う博物館としては世界最大規模となる。
報道各局のテレビ生中継では、エルシーシ大統領が主催者演説で「この壮大な文明事業に大きく貢献した友好国の日本の多大な支援に厚く感謝する」と述べた。
ムスタファ・マドブーリー首相は田中明彦・国際協力機構(JICA)理事長との会談で、エジプト国民の誇りであるGEMの建設や運営、古代遺産の保存に対する日本とJICAの支援に謝意を示した。
バドル・アブデル・アティ外務・移民・在外エジプト人相は、首相特使としてエジプト訪問中の国光あやの外務副大臣との会談で、GEMに対する日本の支援を称賛し、「両国の強固なパートナーシップと、文化協力の強化に向けた双方のコミットメントを反映するものだ」と語った。
国営通信社のアハラムオンラインは10月30日付の特集記事と、海老澤陽JICAエジプト事務所長へのインタビュー記事で、JICAがエジプト政府に対し、2006年に第1期として348億4,000万円、2016年に第2期として494億1,000万円、それぞれ年利1.5%と1.4%、償還期間は30年と25年で、2期にわたり総額842億5,000万円の円借款で貢献したことを解説した。
10月31日付国家情報サービス(SIS)によると、この式典には各国の国王や王子、大統領、政府首脳が率いる39の代表団を含む79の公式代表団が参加、としている。
(西澤成世)
(エジプト、日本)
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