環黄海経済・技術交流会議が大田広域市で開催、バイオ・科学技術などの産業協力を議論

(韓国、日本、中国)

ソウル発

2025年11月25日

日本、韓国、中国の3カ国の共同主催により「第23回環黄海経済・技術交流会議」(注)が11月18~20日、韓国の大田広域市で開催された。

日本側は経済産業省九州経済産業局(星野光明局長)、韓国側は産業通商部〔李在根(イ・ジェグン)新通商戦略支援官〕、中国側は商務部(王立平亜州司司長)を代表として、各国の政府機関・地方行政機関・企業・経済団体など約300人が参加した。なお、当会議は2001年以降、3カ国持ち回りで継続的に開催されており、3月30日に行われた第13回日中韓経済貿易大臣会合においても地域間協力として3カ国間で継続して行っていく旨が確認された(2025年3月31日記事参照)。

第23回となる今回の会議では、「環黄海経済圏の成長・発展」を全体テーマとして、バイオ・ヘルスケア、科学技術、ビジネス交流などを中心にこれまでの協力成果・事例を共有し、将来の協力方向性などを議論した。

また、そのほかにも、「ビジネス商談会」(11月18日)も開催され、日韓および韓中の企業間で約200件の商談が行われるなど、地域企業の海外進出および投資連携の成果が得られた。

さらに、日本(九州)・韓国間では日韓国交正常化60周年を迎え「九州・韓国経済交流会議2025」(11月20日)を開催し、半導体・自動車などのサプライチェーンが密接に連携する九州・韓国間の協力に関して議論するとともに、両国経済界の代表機関である九州経済連合会と韓日経済協会による共同宣言文も発表された。共同宣言文には、地域・機関・企業間の交流促進、未来産業・少子化・地方衰退など共通課題の解決、人的交流拡大など未来志向の協力意志が盛り込まれた。

次回は、2026年に中国・内モンゴル自治区で開催される予定だ。

(注)日本・韓国・中国の環黄海地域の貿易・投資、産業技術協力、人材交流などを促進するために、3カ国の産学官関係者が毎年、一堂に集い開催する国際会議。第1回会議は2001年に日本・福岡で開催された。

(橋爪直輝)

(韓国、日本、中国)

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