広州白雲国際空港、第3ターミナルの運用開始

(中国)

広州発

2025年11月10日

中国広東省広州市の広州白雲国際空港(広州空港)は10月30日、第3ターミナル(T3)と第5滑走路が正式に運用開始したと発表した。これにより、広州空港は「5本の滑走路と3つのターミナル」を備える中国初の空港となった。

広州空港の発表によると、T3の開業により、空港全体の年間処理能力は、旅客が延べ約1億2,000万人、貨物・郵便が約380万トンに達すると計画されている。将来的には最大で年間延べ1億4,000万人の旅客と600万トンの貨物・郵便を処理できる体制が整備される予定だ。これにより、広州空港は今後、世界でもトップクラスの規模を誇る国際空港になっていくとみられている。

T3の運用開始を受け、中国東方航空と上海航空、中国聯合航空、吉祥航空、奥凱航空の国内線は10月31日から全てT3に移った。中国東方航空の国際線は引き続き第1ターミナル(T1)で運航される。

広州空港のT3は鉄道、地下鉄、バスなど多様な交通手段と連携している。10月30日から、T3の地下2階に直結する東環城際鉄道の白雲空港東駅が開通し、列車の運行が開始した。地下鉄3号線の空港北駅〔第2ターミナル(T2)直結〕で下車し、東環城際線に乗り換えることで、白雲空港東駅へ向かうことが可能となっている。また、空港バスも運行しており、地下鉄9号線、同3号線では、高増駅で下車後、T3行きの空港バスに乗り換えることができる。T1~T2~T3間を結ぶ無料の空港シャトルバスも運行している。実際に地下鉄3号線と東環城際鉄道を利用して広州空港T3へ向かったところ、3号線の空港北駅から東環城際鉄道までの乗り換えに要する時間は約5分、東環城際鉄道の空港北駅から空港東駅までの乗車時間は約8分だった。東環城際鉄道は窓口や自動券売機のほか、鉄路12306公式アプリで事前に乗車券を購入するか、広州地下鉄公式アプリなどの乗車コードを改札で読み込ませることで乗車できる。

写真 広州空港T3の手荷物預けカウンター(ジェトロ撮影)

広州空港T3の手荷物預けカウンター(ジェトロ撮影)

(梁梓園)

(中国)

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