10月のCPI上昇率は前年同月比4.6%、IMFは政府の為替介入を指摘
(ケニア)
ナイロビ発
2025年11月07日
ケニア国家統計局(KNBS)は10月31日、同月の消費者物価指数(CPI)上昇率が前年同月比4.6%だったと発表
した。項目別でみると、食料・飲料8.0%、交通4.8%、住宅・水・電力・ガス1.9%だった。食品ではトマト(37.3%)、砂糖(22.6%)、キャベツ(20.3%)などが大きく上昇した。
ケニアのスタンビック銀行は11月5日、10月の製造業購買担当者景気指数(PMI)を52.5と発表
した。前月の51.9よりさらに0.6ポイント上昇し、前月と同様に第2四半期(4~6月)に発生した抗議デモからさらに回復し、生産や新規受注が急速に伸びたと評価した。
通貨ケニア・シリングは11月6日の中銀レートで1ドル=129.23シリングで、2024年8月22日以降、129シリング台を維持している。現地報道によると、ケニア歳入庁のンディリトゥ・ムリイシ審議会長は10月24日、同月に来訪したIMFの調査団から「為替レートが安定的すぎ、(現在の経済状況に比して)不釣り合い」なレートとなっているとの指摘を受けたことを明かした。これに対して、ジョン・ムバディ財務・計画長官は11月4日の定例記者会見で、輸出によるドルの流入増や、ディアスポラ(国外で暮らす人々)による海外送金、マクロ経済の好調さから、「自由に変動させた場合は1ドル=118シリング程度になるだろう」と述べ、政府による介入を擁護した。
(佐藤丈治)
(ケニア)
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