中国、ジョージアとの経済連携協定など交渉が進む

(中国、ジョージア、コンゴ共和国、ミクロネシア連邦、キリバス、ナウル、バヌアツ、フィジー)

武漢発

2025年11月06日

中国商務部は11月5日、ジョージア、コンゴ共和国、太平洋島しょ国(ミクロネシア連邦、キリバス、ナウル、バヌアツ、フィジー)と、それぞれ経済連携協定の交渉に関する覚書、アーリーハーベスト措置、枠組み協定に署名したと発表した。

(1)ジョージアとのFTA改定交渉の終了に関する覚書に署名

商務部の王文涛部長とジョージア経済・持続的発展省のクビリカシビリ大臣は11月4日、「中国商務部とジョージア経済・持続的発展省間における『中国・ジョージア自由貿易協定(FTA)』改定交渉の終了に関する了解覚書」に署名した。

中国・ジョージア間のFTAは、2018年1月に正式に発効した。両国は2025年7月に協定の改定交渉を開始し、2度の交渉を経て、技術的な貿易障壁、投資、電子商取引といった分野における内容の拡充を行った。覚書の署名後、双方はそれぞれ国内の関連手続きを履行し、貿易改定議定書の早期署名および発効・実施を推進するとしている。

(2)コンゴ共和国とのEPAアーリーハーベスト措置(注1)に署名

商務部の王文涛部長とコンゴ共和国国際協力・官民パートナーシップ推進省のクリスデール大臣は11月4日、「中国政府とコンゴ共和国政府間における共同発展経済連携協定(EPA)アーリーハーベスト措置」(以下、措置)に署名した。コンゴ共和国は、中国との措置に署名した初のアフリカ諸国となる。

措置に基づき、中国はコンゴ共和国からの全ての輸入品目に対してゼロ関税を適用し、コンゴ共和国も中国への市場開放を拡大するとした。また、今後、中国は他のアフリカ諸国ともEPAの締結を積極的に進め、国交を持つ国々に対するゼロ関税措置の実施を推進するとした。

(3)太平洋島しょ国との経済連携強化枠組み協定に署名

商務部の王文涛部長とミクロネシア連邦、キリバス、ナウル、バヌアツ、フィジーの各国代表(注2)は11月4日、「経済連携強化のための枠組み協定」(以下、枠組み協定)に署名した。

枠組み協定に署名した国々は、物品貿易、サービス貿易、投資、ルール、実務協力などの具体的なテーマをめぐって、中国との間で実務的な交渉を行っていくとした。また、中国側は、互恵・共益の原則のもとで、より高水準の開放を拡大するとともに、太平洋島しょ国に対して中国の巨大市場および幅広い発展機会を共有するとした。

(注1)協定の早期実施のため、一部の措置を前倒しで行うことなどを指す。

(注2)各国の代表はそれぞれ、ミクロネシア連邦資源・開発省のアキナガ大臣、キリバス観光・商務・産業・協同組合省のリト大臣、ナウル燐鉱業省のトマ大臣、バヌアツ外務・国際協力・対外貿易省のアティ大臣、フィジー貿易・協同組合・中小零細企業・通信省のアリ常任秘書官。

(西島和希)

(中国、ジョージア、コンゴ共和国、ミクロネシア連邦、キリバス、ナウル、バヌアツ、フィジー)

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