香川県産オリーブ関連製品、本場スペインでPR
(日本、スペイン)
香川発
2025年11月12日
ジェトロは10月24~27日、オリーブ生産量世界一を誇るスペインにおいて、生産量日本一の香川県産オリーブを使用した食品・日本酒のプロモーションイベントを実施した。本イベントは、スペインをはじめとするEU市場への販路開拓やブランディング強化を目指す香川県内企業の支援を目的とし、マドリード市内の「バルセロ市場」およびレストラン「Hiro」を会場に、試食・試飲、メニュー提案、ペアリングを通じた現地消費者・オリーブオイル業界関係者・シェフなどとの接点を創出したもの。オリーブを介した日本・スペイン間の食文化交流の可能性を広げるとともに、香川県産オリーブ関連商品の新たな販路獲得への手応えを感じられる機会となった。
香川県産のエキストラバージンオリーブオイルに加え、オリーブを使用した日本酒(オリーブ酵母酒)、茶、つくだ煮、パスタ、炊き込みご飯の素(もと)、わさびオイル、しょうゆ豆、わらび餅などをラインアップ。同席したオリーブオイルの専門家は、「スペインがオリーブを使用した加工品に目を向け始めたのはここ数年。スペインと比較すると生産規模が決して大きくはない日本で、地元食材や伝統的な食文化と組み合わせた多様かつ独自性のある商品が展開されていることを知ってもらうことは、スペインにとっても非常に意義がある」とコメントした。
バルセロ市場では、2日間で42人がイベントに参加した。参加した現地消費者からは、「オリーブ酵母酒は、寿司(すし)などの日本食よりも、チーズや煮込み料理、米料理などスペインの食と合わせてみたいと思った」「質の高さと多様性に驚いた。香川県へ行って、食文化や風景などへの理解を深めたい」という声が寄せられた。また、レストラン「Hiro」で開催したイベントには、インターナショナル・オリーブ・カウンシル(注1)、スペイン産オリーブオイル専門職連携非営利団体、オリバー財団(Fundación del Olivar)(注2)などオリーブオイル関連団体や、オリーブ業界専門誌「グルーポ・メルカセイ(Grupo Mercacei)」「リビエスタ・オリメルカ(Revista Olimerca)」、シェフ、輸入業者など9人を招待。前述の商材を使用した創作料理が振る舞われた。また、料理の提供に先立ち、2025年に香川県で収穫・採油されたばかりの3品種(レッチーノ・アルベキーナ・ネバディロブランコ)のテイスティングも行われ、参加したオリーブ業界関係者は「日本でこのような高品質なエキストラバージンオリーブオイルが生産されていることを知らず驚いた」「想像していたよりもずっと高い品質だった」と評価した。
バルセロ市場での試食イベントの様子(ジェトロ撮影)
レストラン「Hiro」でのイベントの様子(ジェトロ撮影)
エキストラバージンオリーブオイルのテイスティングの様子(ジェトロ撮影)
提供された創作料理の一例(ジェトロ撮影)
(注1)オリーブオイルとテーブルオリーブ産業における世界で唯一の国際政府機関。
(注2)世界最大のオリーブオイルの展示会「Expoliva」の主催者。
(金子優)
(日本、スペイン)
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