AGC、大エジプト博物館ツタンカーメン展示ケースや建物外壁にガラス3万2,500平方メートル納入

(エジプト、日本)

カイロ発

2025年11月17日

AGCは11月13日、100%子会社のAGC Glass Europeが製造したガラス製品を、同月1日にカイロ近郊のギザに正式開館した大エジプト博物館(2025年11月4日記事参照)に提供したことを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。ツタンカーメン王コレクションの展示ケースなどに高透過ガラス約2,500平方メートル、博物館外壁には遮熱・断熱性能に優れた「Low-E複層ガラス」約3万平方メートルを供給している。

AGCの高透過ガラスは優れた透明性を備え、展示品を保護しながら、来館者が本来の色彩を鑑賞できる。「Low-E複層ガラス」は屋外側に低放射膜をコーティングしたガラスを用い、屋内側のガラスとの間に中空層を設けた構造により、効率的に熱を遮断するという。

国際協力機構(JICA)エジプト事務所の田中聡氏は「エジプトと日本の長年にわたるパートナーシップの象徴である大エジプト博物館に円借款や技術協力を通して貢献できた。博物館にはコンピュータサーバーや監視カメラ、顔認証システム、映像機器など多数の日本製機材が活用され、その1つがAGCの展示ガラスだ。開館以来、世界中から多くの来場者を迎えており、日本の技術が結集したこの博物館が多くの人々の注目を集めていることを大変うれしく思う。展示品に対する日本語解説文の掲載や館内での日本語オーディオガイド貸し出しなど、日本人も十分楽しめるよう配慮されており、大エジプト博物館の開館で、より多くの日本人観光客がエジプトを訪問するきっかけになることを願っている」と述べた。

(西澤成世)

(エジプト、日本)

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