国家計画「タタック・ピノイ戦略」承認、国内産業強化に向けて

(フィリピン)

調査部アジア大洋州課

2025年11月05日

フィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領は10月28日、覚書通達第104号への署名(10月24日付)に基づき、包括的国家計画「タタック・ピノイ戦略(TPS、誇りあるフィリピン製戦略)」を承認したことを発表した。同戦略は、国内産業の強化や、国内生産の促進、フィリピン製品・サービスの国際競争力を目的としたものだ。

同戦略は、人的資源、インフラ整備、技術とイノベーション、投資、健全な財務管理の5つの柱を中心に構成している。貿易産業省(DTI)が管轄するタタック・ピノイ評議会が政府機関や民間セクター、研究機関などの主要関係者との連携・協議を経て、戦略を策定した。同評議会は今後、国家、州、市・自治体レベルで行動計画を設定する。これら戦略や行動計画の実施を通して、地場企業の成長や多角化、高品質な製品の生産・サービスの提供を支援し、国際競争力の向上を目指す。

なお、フィリピンでは2024年2月に「タタック・ピノイ法(共和国法第11981号)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」が制定されている。同法は、多様で洗練され国際競争力を持つフィリピン製品の生産とサービス提供の奨励と支援、促進を図ることを目的としている。TPS戦略は同法に基づいて策定された。

(西村公伽)

(フィリピン)

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