インド・イスラエル・ビジネスサミットがテルアビブで開催

(イスラエル、インド)

テルアビブ発

2025年11月25日

インド・イスラエル・ビジネスサミットが11月20日にテルアビブで開催され、両国の政府および企業関係者約250人が参加した。今回のサミットは、インドのピユシュ・ゴヤル商工相の初のイスラエル訪問に合わせて実施され、60社を超える企業が同行した。

開会あいさつで、インドのJ.P.シン駐イスラエル大使は、両国の関係強化に向けた取り組みを強調した。シン大使は、イスラエル農業・食糧安全保障相、観光相、財務相による最近のインド訪問に触れ、農業、防衛、投資分野における協定締結や協議の進展を紹介した。

続いてゴヤル商工相は、両国が共通して逆境を成長の契機に変えてきた歴史を持つことを強調した。さらに、インドが過去4年間にわたり世界で最も成長率の高い大規模経済であることを示し、「2025年度(2025年4月~2026年3月)のGDP成長率は約7%を見込む」と述べた。

写真 開会あいさつを行うインドのゴヤル商工相(ジェトロ撮影)

開会あいさつを行うインドのゴヤル商工相(ジェトロ撮影)

イスラエルのニル・バルカット経済産業相は、アブラハム合意による市場拡大の効果や、インド・中東・欧州経済回廊(IMEC)の重要性を強調した。さらに、インドのアダニ・グループによるハイファ港買収を挙げ、両国間の物流・貿易拡大の可能性に言及した。

写真 開会あいさつを行うイスラエルのバルカット経済産業相(ジェトロ撮影)

開会あいさつを行うイスラエルのバルカット経済産業相(ジェトロ撮影)

続いて、イスラエル輸出国際協力機構、イスラエル製造業者協会、イスラエル・アジア商工会議所、インド工業連盟(CII)などの代表者が登壇し、両国の協力関係の継続や両国の強靭性への期待などを表明した。

パネルディスカッションでは、両国の企業経営層が防衛、農業、食品技術、自動車技術、再生可能エネルギーなど幅広い分野での将来の協力機会を議論した。

(アリサ・ノスキン、中溝丘)

(イスラエル、インド)

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