ジェトロ、南西アジアの農業資機材バイヤー5社を日本に招聘、協業探る
(インド、バングラデシュ、スリランカ、パキスタン、日本)
海外展開支援部フロンティア開拓課
2025年11月04日
ジェトロは9月29日~10月4日、南西アジア4カ国(バングラデシュ、インド、パキスタン、スリランカ)の農業資機材分野のバイヤー5社を日本に招聘(しょうへい)し、商談会と視察プログラムを実施した。招聘された企業はインド2社と、他の3カ国から1社ずつ(添付資料表参照)。
この事業は、日本の農業関連企業に南西アジア市場の販路を拡大する機会を提供するために開催した。南西アジア各国では、農業は基幹産業としての重要な位置づけにある一方、生産性向上などの課題を抱えており、バイヤーからは日本企業の高品質で革新的な商品への関心が高まっている。
商談会は9月30日に東京で行われ、事前にマッチングした日本企業14社が参加した。企業が商品提案資料やサンプルで自社商品の魅力を伝えながら、合計28件の商談が行われた。
商談会の様子(ジェトロ撮影)
翌10月1日は幕張メッセで開催された農業・畜産展示会「農業WEEK(J-AGRI)」を視察し、各バイヤーが関心のある企業のブースを訪問して、商品の実演、意見交換を行った。2日には農業経営をテーマとしたセミナーを受講した後、農業・食品産業技術総合研究機構の農業機械研究部門を訪問し、開発機やショールーム見学を行った。3日は2グループに分かれて、農業機械メーカーの大竹製作所(愛知県大治町)と、種子の生産などを手掛ける渡辺農事(千葉県野田市)を訪問し、工場や研究農場、商品の実演を見学し、意見交換を行った。
展示会でのブース訪問(ジェトロ撮影)
大竹製作所のもみすり機の実演(ジェトロ撮影)
プログラム全体を振り返り、インドから参加したエスマートのプラシャント・ベンカタラマナ最高経営責任者(CEO)は「日本企業の高品質な商品がどれほどの手間や努力によって作られているのか分かった」とした上で、日本企業がインド市場に進出するには「高品質という価値を伝えるとともに、組み立てや製造をインドなどで行って商品価格を抑えることや、他国企業の商品の使用歴があって品質の重要性を理解している顧客をターゲットにすることが有効だ」と述べた。
(大石俊輔)
(インド、バングラデシュ、スリランカ、パキスタン、日本)
ビジネス短信 31436cf289b0d2e6




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