ドイツ航空部品見本市に、兵庫県企業が出展

(ドイツ、日本)

ミュンヘン発

2025年11月12日

ドイツ南部のアウクスブルクで10月22~24日に、航空・防衛産業の国際サプライ見本市「Airtec外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が開催された。出展者は130社、来場者は27カ国から前年の約4割増となる5,780人だった。Airtecは、2006年にフランクフルトで航空産業のサプライヤーが出展する見本市として初開催され、2015年からミュンヘン、2023年からはアウクスブルクが開催地となっている。ミュンヘンとアウクスブルクが所在するバイエルン州には、エアバスをはじめとする航空機や、航空機エンジン、ヘリコプター、衛星ナビゲーション開発など、航空宇宙分野の企業約550社が立地しており、同分野の一層の強化を目指す同州政府の意向により、Airtecは10年前からバイエルン州で開催されている。

会期中はブースやマッチングプラットフォームを使った商談のほか、複合材料や防衛、次世代エアモビリティーなどをテーマとするカンファレンスが会場内で開催され、専門家や企業が登壇した。出展者の多くは中規模サプライヤーだったが、軍用輸送機開発を行うエアバス子会社やNATOの調達部門のほか、ウクライナの防衛技術イノベーションプラットフォーム「Brave1」ブースには、同国のドローンメーカーをはじめ12社が出展するなど、防衛関連の出展者や来場者も見られた。

出展者からは、「出展者が多様で、最新技術の展示や示唆に富むカンファレンスにより、航空宇宙産業の将来に関しての概観をつかむことができた」「ブースへの来場者は、量よりもその質の高さが印象的だった」などの声が上がっていた。

日本からは、兵庫県と同県の新産業創造研究機構(NIRO)が初めて共同ブースを構え、県内企業8社が出展した。兵庫県では経済産業省が2024年に新たに策定した航空機産業戦略を受け、2025年度から県内企業に対して情報提供や海外販路開拓に向けた支援を開始しており、今回はその一環でAirtecに参加した。

(鷲澤純)

(ドイツ、日本)

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