フィリピン初となるミシュランガイド発表、星付きレストランに9店が選出
(フィリピン)
マニラ発
2025年11月06日
マニラ首都圏のパサイ市で10月30日、フィリピンで初めてとなる「ミシュランガイド(マニラおよび周辺地域・セブ2026)」が発表された。フィリピンでは今回、2つ星が1店舗、1つ星が8店舗の合計9店舗のレストランが選出された。3つ星の選出はなかった(注)。
また、3品のコース料理を手頃な価格で提供するレストランに贈られる「ビブグルマン賞」には25店舗が、質の高い食材を適切に調理するレストランに贈られる「ミシュランセレクテッド賞」には74店舗が選出された。合わせて99店舗が受賞し、そのうち寿司(すし)など日本食を出すレストランは11店舗と、フィリピンにおける日本食の人気の高さをうかがわせた。
ミシュランガイドのインターナショナル・ディレクターであるゲンダル・ポーレネック氏は、「フィリピン料理は、大胆でかつ、大切に守られてきた、非常に個性的なもので、甘味、塩味、酸味、うま味が調和し、心地よく刺激的な味を生み出す伝統と革新を表している」と評価した。
発表式典に出席したクリスティーナ・ガルシア・フラスコ観光相は、ミシュランガイドの発表はフィリピン料理だけでなく、フィリピン人の精神をもたたえ、同国文化と国民のアイデンティティーを通じた観光産業の変革の第一歩となるだろう、と語った。なお、フィリピンは、2023年に発表した「国家観光開発計画(2023~2028年)」の下、フィリピン観光産業の1つの柱としてガストロノミー(美食)の促進を挙げている。
(注)同ガイドの評価基準は、3つ星が「そのために旅行する価値のある卓越した料理を提供するレストラン」、2つ星が「遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理を提供するレストラン」、1つ星が「近くに訪れたら行く価値のある優れた料理を提供するレストラン」としている。
(中村和生)
(フィリピン)
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