インドネシア最大の美容関連展示会「コスモボーテ2025」開催、日本からハラール市場目指した出展も

(インドネシア)

ジャカルタ発

2025年11月14日

インドネシア最大の化粧品・美容関連展示会「コスモボーテ2025」が10月9日から11日まで、首都ジャカルタ近郊で開催された。本展示会には16カ国から450社が出展し、出展ブランド数は約1,300に達した。2024年の出展実績(16カ国380社)と比べ、出展企業数は約70社増加した。化粧品のみならず美容機器や施術用具、容器・パッケージなど周辺分野まで幅広く出展されており、同市場の厚みを示した。

日本からの出展企業については、機能性と安全性の訴求を前面に出している様子が見受けられた。福岡県から出展した愛しとーとは、スキンケア、コラーゲンゼリー、日焼け止めなどを紹介し、同社のコラーゲンゼリーは民間調査で15年間売り上げ日本一を記録しており、ブース来訪者の関心を集めた。

写真 ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

写真 ハラールシールの貼られた愛しとーと社の商品(ジェトロ撮影)

ハラールシールの貼られた愛しとーと社の商品(ジェトロ撮影)

同社は、ハラール対応を経営課題として位置付け、一部商品について日本ハラール認定推進機構(JHCPO)のハラール認証を受けている。同機構は現在、インドネシアのBPJPH(ハラール製品保証実施機関)への認証取得手続き中だ。さらに同社は、化粧品をインドネシア側の要件に適合させる企業との協力も検討している。

同社取締役副社長の仲井順一氏は、法律2024年第33号および政令2024年第42号に基づき、2026年10月18日 から食品、飲料、食肉製品、および食肉処理サービスに対するハラール認証の表示が義務化されることへの準備のほか、ムスリム女性市場の開拓を目指すために社内の体制整備を進めていると述べた。

インドネシアではハラール制度の運用が段階的に進み、食品分野の表示義務化に続き、化粧品分野でも対応の重要性が一段と高まっている。

(鹿住成子、フィルリタ)

(インドネシア)

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