南カリフォルニア最大級の日本酒イベント開催、日本産酒類の新規需要を創出
(米国)
ロサンゼルス発
2025年10月17日
米国カリフォルニア州サンディエゴにおいて9月20日、南カリフォルニアで最大規模の日本酒テイスティングイベントとされる「第9回サンディエゴ酒フェスティバル(San Diego Sake Festival 2025)」が開催された。同イベントはサンディエゴ・サケ・クラブが主催し、ジェトロも協力した。
サンディエゴ・サケ・クラブ会員他による鏡割り(ジェトロ撮影)
イベントには、日本から参加した16社を含む計43社が出展した。日本全国47都道府県の日本酒や米国産地酒など100銘柄以上が勢ぞろいする中、874人の来場者が多様な酒類を試飲し、会場では鏡開きや蔵元・メーカーとの交流、フードブースでのペアリング(注)も行われた。
今回のフェスティバルは、商談会と消費者向けセッションの2部構成で実施された。商談会には、サンディエゴのレストラン、ホテル、スーパーマーケットなど92社、216人の関係者が来場した。
ジェトロは、大分・熊本県産の焼酎メーカー6社の出展を支援した。焼酎の魅力を伝えるため、お湯割り、ソーダ割りなど4種類のスタイルで試飲提供を行った。来場したバイヤーからは「初めて飲んだ」「思ったより飲みやすい」といった声が聞かれ、今後の焼酎の普及の可能性を感じられるものだった。
また、国税庁の呼びかけにより日本酒メーカー10社も出展し、商談会の時間帯には日本酒に関するセミナーの後、5種の日本酒と地元の人気老舗ステーキハウスの料理とのペアリングが実施された。
参加企業からは、これほど多くの業界専門家と集中的に交流し、製品をアピールできる機会は非常に貴重だなどと、イベントの継続や、2026年以降の参加を希望する声も聞かれた。
広く明るい会場で、米国ではなかなか見ることがない酒類を楽しむ来場客(ジェトロ撮影)
サンディエゴでは、2025年4月に「生酒フェスティバル」も行われ(2025年5月14日記事参照)、年間を通じて類似のイベントが開催されており、日本酒類のさらなる普及が期待される。
(注)酒と相性の良い料理を組み合わせること。
(竹内由貴)
(米国)
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