武漢市、2025武漢国際シルバー経済博覧会を開催

(中国)

武漢発

2025年10月20日

中国・湖北省武漢市で9月26~28日に、「2025武漢国際シルバー経済博覧会(WISE武漢シルバー展)」が開催された。同イベントの主催者によると、中国中部地域初のシルバー経済に関する全産業チェーンの専門展示会として、3日間で300社以上のブランドと機関が集まり、シルバー経済の新製品、新モデル、新技術を展示し、延べ5万人以上が来場した。

博覧会では、スマートテクノロジーを活用した高齢者関連の設備やサービスが展示された。具体的には、くるぶしの動きを補助するロボットや鍼灸(しんきゅう)ロボット、スマート歩行補助装置、ミリ波を使った転倒検知レーダー、その他、認知機能トレーニングやリハビリに関する製品などが展示され、先端技術を活用した高齢者支援製品が大きな注目を集めた。

中国老齢産業協会専職駐会の王永春副秘書長はイベント内のセミナーで、シルバー経済は、社会全体で積極的に対応する必要があるとともに、急速に台頭しているハイテク技術を応用した重点分野にも注目すべきだと述べた。また、イベントについては、「質の高い展示が多く見られた」と評価した。

湖北省養老機構協会の李波秘書長は、湖北省は科学技術の応用によって、人工知能(AI)とデジタル技術の応用に強みを持ち、特に介護分野で顕著だとしたうえで、「今後はロボットなどのデジタル技術がより多くの反復的、拡張的な業務を担うことで、よりスマートかつ効率的になるだろう」とコメントした。

主催者は本イベントについて、シルバー経済の産業の高度化に寄与し、これによって武漢市は中国中部地域におけるシルバー産業の展示拠点として確立されたとした。そのうえで、武漢市における展示会の活用を通じ、「すでに高齢化した対処すべき層」と「将来の高齢化に備える層」の双方の取り組みを推進し、シルバー経済の発展に向けた核心的な拠点を構築するとしている。

武漢市は、65歳以上の戸籍を有する高齢者数は164万1,400人に上り、全戸籍人口の17.2%を占め、全体としては中度の高齢化社会(注)に該当する。

(注)60歳以上の人口比率が20%、あるいは65歳以上の人口比率が14%を超した社会。

(李成一)

(中国)

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