インド最大級の水・廃棄物処理の展示会、ムンバイで開催
(インド)
ベンガルール発
2025年10月30日
インド最大級の水・廃棄物処理技術に関する展示会「IFAT India」が10月14~16日、インド西部のムンバイで開催された。主催者の発表によると、12回目となった今回は30カ国以上から560社を超える企業が出展し、来場者数は1万8,000人超だった。祝祭シーズンと重なったこともあり、来場者数は前年並み(1万7,184人)にとどまった。
展示分野は水・下水処理や、固形廃棄物管理、リサイクル、再生可能エネルギーなど幅広く、ゼロ排水規制(注)、スマート水管理、モノのインターネット(IoT)活用した監視システムといった先端技術が注目を集めた。会場にはドイツ、カナダ、オランダ、韓国、ハンガリー、オーストラリアの6カ国がナショナルパビリオンを設置し、存在感を示した。
日系企業では、オプテックス、住友電工、東レ、伯東、フジクリーン、堀場製作所がそれぞれ現地法人などを通じて出展し、水質分析機器や、センサー技術、環境資材、膜技術など、自社の強みを生かした製品やソリューションを紹介し、現地企業などと商談を行っていた。ジェトロが出展企業にヒアリングしたところ、「ゼロ排水規制などへの対応が求められるため、そこに商機を見いだしている」との声が寄せられ、規制強化を背景にした市場拡大への期待がうかがえた。
次回は、市場の拡大とさらなるビジネス機会の創出を狙い、2026年4月22~24日に首都デリーで「IFAT Delhi」が初開催されるほか、次回の「IFAT India」は同年9月9~11日にムンバイで開催される予定だ。
会場の様子(ジェトロ撮影)
(注)ゼロリキッドディスチャージ(Zero Liquid Discharge、ZLD):国が定める基準値を超える汚染物質を含む排水の排出を禁止し、排水を回収・再利用することを義務付ける規制。
(小柴里沙)
(インド)
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