タイ商務省、ポリプロピレン輸入に関するセーフガード調査開始
(タイ)
バンコク発
2025年10月01日
タイ商務省外国貿易局(DFT)は9月8日、ポリプロピレンの輸入増加を受け、セーフガード措置導入を検討するための調査を同月3日に開始したことをWTOに通知した。
WTOへの通知文書によると、DFTは今回、国内3社の要請を受けて調査に踏み切った。調査対象品目はプラスチック樹脂の一種のポリプロピレンで、タイの関税分類(HSコード)で11品目が該当する(注)。タイのポリプロピレン輸入は2023年に39万583トンに上り、2020年比71%増加した。2025年に入っても輸入は拡大を続け、1~9月累計で35万1,764トンと、前年同期比18.1%増となっている。こうした輸入急増加により、国内市場シェアや販売・生産量、さらには設備稼働率の低下を招き、国内産業に深刻な損害を与える(恐れがある)と判断した。
DFTは商務省ウェブサイトで、輸入者や生産者を含むステークホルダーからの意見・コメントを受け付ける、いわゆるパブリックコメントを実施している。国内は10月9日、国外は同16日のいずれも午後4時30分(タイ現地時間)を提出期限としている。
(注)3902.10.30.001、3902.10.30.090、3902.10.40.001、3902.10.40.090、3902.10.90.001、3902.10.90.090、3902.30.30.001、3902.30.30.090、3902.30.90.001、3902.30.90.090、3902.90.90.000が該当する。
(藪恭兵)
(タイ)
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