ジェトロ、台湾スタートアップを北九州市に招聘

(日本、台湾)

北九州発

2025年10月17日

ジェトロと北九州市は10月6日、台湾・高雄市のスタートアップ8社やエコシステム関係4団体を北九州市に招聘(しょうへい)し、ピッチ・ネットワーキングイベント「KK Bridge – Linking Startups from Kaohsiung & Kitakyushu」を開催した。北九州市と高雄市は2025年7月2日に「北九州市と高雄市との都市間の連携強化に関する協定」を結んでおり、同協定では経済分野での協力強化やスマートシティ実現に向けた情報交換などを進めるとしている。今回の招聘は、日本でのビジネスパートナーの発掘や将来的な事業展開を目指す高雄市のスタートアップに、北九州市を日本でのビジネス拠点としてPRすることを目的に実施された。

ピッチイベントでは、台湾からはスマートヘルスケア、スマートリビング、スマート交通などの分野で事業を展開する8社が登壇し、自社の先進技術を紹介した。地元からは、IT・製造業分野の企業に加え、大学、銀行、メディアなどの多様な業種から約20人が参加した。ネットワーキングイベントでは、ピッチイベントを通じて興味を持った企業同士が活発に名刺交換や意見交換を行い、複数の商談が進むなど盛況だった。地元の参加企業からは「台湾企業に向けて自社をPRできる良い機会だった。どの分野の台湾企業が日本に興味を持っているのか理解できてよかった」との声が聞かれた。

午後には、参加者が北九州学術研究都市(Kitakyushu Science and Research Park、以下KSRP)を訪問した。産学官連携を推進する北九州産業学術推進機構からKSRPの概要や現在の入居企業・大学の取り組みに関する説明を受けた後、入居企業や研究者との意見交換を行った。

台湾のスタートアップ企業からは、「北九州企業との長期的な連携の可能性を探ることができた」「北九州市のビジネス環境をさらに知りたくなった」といった前向きな声が寄せられ、今後の交流のさらなる広がりが期待される。

写真 ピッチイベントの様子(ジェトロ撮影)

ピッチイベントの様子(ジェトロ撮影)

(山道知可)

(日本、台湾)

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