「Ontimeshow 2026 春夏」にジェトロがジャパンブース、ファッション分野の販路拡大支援

(中国)

海外展開支援部中堅中小企業課

2025年10月31日

ジェトロは10月9~12日に中国上海市で開催されたファッション専門の展示会「Ontimeshow 2026 春夏」に初めてジャパンブースを設置した。ジェトロが実施する「伴走型商談支援プログラムin上海」の支援サービスの一環として実施したもの(注)。同プログラムへ参加した衣料、服飾関連分野の12社がジャパンブースに出展し、現地市場参入を目指し、来場した地場セレクトショップ関係者などのバイヤーと商談を行った。同展示会は、上海ファッションウィーク期間に開催される中国トップクラスのファッション専門見本市であり、主催者によると、国内外から160超のブランドが出展し、4日間で7,000人を超えるバイヤーが来場した。

会期中、中国全土からファッション業界のバイヤーが多く来場した。ジャパンブースでは、日本製の高品質な洋服や靴下に関心が集まったほか、色鮮やかな一点物のバッグや帽子、アクセサリーが注目された。

ジャパンブースの出展者からは、「訪れるバイヤーの質が高く、素材やデザインに精通している。彼らから反応を得られたため、今後本格的な中国市場開拓を視野に入れたい」との声が聞かれた。また、今回が海外展示会への初出展となった企業は「最新のトレンドに敏感なバイヤーと話すことで現地ニーズの勉強になった。ジャパンブースに出展する他社とも関係構築できたことで、中国市場への理解が深まり、他の展示会への関心が高まった」と、今後の取り組みに前向きなコメントを寄せた。

中国市場は魅力的である一方、特有の商習慣として、SNSを活用した即時性のあるやり取りや、購買方法への柔軟な対応が求められることも特徴だ。ジェトロは、出展企業に対して展示会前に個別相談や商談準備などに関するセミナーを開催し、企業側での事前の対策を促した。また、展示会終了後も個別のフォローアップを行うことで、引き続き中国市場での輸出実現を支援する。

写真 にぎわいを見せるジャパンブース(ジェトロ撮影)

にぎわいを見せるジャパンブース(ジェトロ撮影)

写真 ジャパンブースでの商談の様子(ジェトロ撮影)

ジャパンブースでの商談の様子(ジェトロ撮影)

(注)ジェトロが2025年度に北米、東アジア、中・東欧の計4地域で実施する伴走型商談支援プログラムの1つ。同事業は「新規輸出1万者支援プログラム」登録者などの輸出や販路開拓を後押しする具体的な支援スキームの1つとして実施している。

(田中卯月)

(中国)

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