アジア最大規模の鉄道展示会「IREE 2025」、ニューデリーで開催
(インド)
ニューデリー発
2025年10月21日
インド工業連盟(CII)は10月15~17日、インドの首都ニューデリーの展示会場バーラト・マンダパムで、アジア最大級の鉄道関連展示会「IREE 2025(International Railway Equipment Exhibition)」を開催した。この展示会は隔年で開催されており、毎回、インド国内外から鉄道関連企業や関係者が多数来場する。今回は450社以上が出展し、機関車や客車の部品、貨物輸送機器、自動改札や運賃徴収のシステム、インド国内で進行中の大規模な鉄道インフラプロジェクトなどが紹介された。
展示会場入り口の外観(ジェトロ撮影)
日系企業では日立インド、京三インディア、日本製鉄インディアなどがブースを構えた。ムンバイに本社を置くスガツネ工業インディアのマネジングディレクター、アニル・ラナ氏は「当社は現在、鉄道車両向けの内装部品を日本から輸入・販売している。近年はインドでも高品質な部品の需要が高まっている。インド市場を長期的に見据えており、今後の成長に期待している」と語った。
インドでは鉄道を含む大規模インフラ整備が進行しており、各地でメトロ(地下鉄)の新線開通や延伸が相次いでいる。また、バンデ・バーラト・エクスプレスに代表される中・長距離都市間を高速で結ぶ特急列車の運行も拡大しており、鉄道分野の需要の高まりを背景に、多くの出展企業が今後のビジネス機会に期待を寄せていた。
一方で、インド政府は輸入依存の軽減と国内製造業の振興を目的に、インド標準規格(IS、通称BIS)の強制認証対象品目を拡大させている。鉄道分野でも対応を求めており、前述のラナ氏は「一部製品は輸入を停止するなど、BISの影響を受けている」と課題も指摘した。
スガツネ工業インディアの出展ブース(ジェトロ撮影)
(川崎宏希)
(インド)
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