2025年度の経済成長率、マイナス3%と悪化、ADB見通し

(ミャンマー)

調査部アジア大洋州課

2025年10月02日

アジア開発銀行(ADB)は9月30日に「アジア経済見通し(Asian Development Outlook、ADO)2025年9月版」を発表し、ミャンマーの2025/2026年度(2025年4月~2026年3月)の実質GDP成長率を前年同期比マイナス3.0%と予測した。同見通しでは、東南アジアで唯一のマイナス成長国だった。

2025年3月に発生したミャンマー中部地震の影響を考慮していない2025年4月時点の予測値は1.1%だったが、大きく減少に転じた。同見通しによれば、2026年度は2.0%のプラス成長を見込んでいる。経済成長がマイナスになった大きな要因として、ミャンマー中部地震の影響がある。世界銀行によると、地震による直接的な損害はGDPの14%に相当する110億ドルと推計されている(2025年5月29日記事参照)。

近年高騰を続けているインフレ率について、2025年度は前年同期比30.0%と推計された。2026年度も23.0%と予測されていることから、家計所得と消費の圧迫も継続するとみられる。

(アジア大洋州課)

(ミャンマー)

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