江蘇省南通市で2025船舶・海洋工学産業展が開催

(中国)

上海発

2025年10月03日

中国の江蘇省南通市で9月16~18日、「2025船舶・海洋工学産業展」(注)が開催された。本展示会は、南通市政府、中国船舶工業行業協会、中国造船工程学会が主催するもので、今回で6回目を迎えた。主催者によれば、展示面積は約3万平方メートル、出展企業数は500社を上回り、来場者数は延べ3万人を突破した。フィンランド、オランダ、フランス、日本などから60社以上の外資系企業や国際機関が出展し、日本からは川崎重工業、三菱重工業などの企業が出展した。

南通市は江蘇省内で唯一、長江と海に隣接する都市だ。中国で最初に対外開放された14の沿海港湾都市の1つであり、長江デルタ地域の中心的な都市の1つとして、長江を隔てて上海と向かい合う。

呉新明南通市共産党委員会書記は講演の中で、「南通市の船舶製造業と海洋装備産業の規模はそれぞれ全国の10分の1および4分の1を占め、現在はグリーン化を推進し、世界水準の船舶・海洋工学産業クラスターの構築に努めている」と述べた。

同展示会の開幕式では、南通市と上海市崇明区政府、上海市長興島開発建設管理委員会が、世界水準の船舶・海洋工学産業クラスターの共同構築に関する戦略協力協定に調印した。この協定により、南通市を中核とし、西は揚州・泰州に連なり、東は上海市に至る船舶・海洋工学産業ベルト地帯の連携を正式に発足するとした。

中国船舶グループ(CSSC)の胡可一主任専門家は同16日、会場内での講演の中で「2024年における中国の造船竣工(しゅんこう)量、新規受注量、手持ち受注量が世界市場に占める割合は、それぞれ55.7%、74.1%、63.1%に達する」と紹介している。

(注)船舶・海洋工学産業とは、造船業および、掘削プラットフォームといった、海洋エンジニアリングプラットフォームと、その付帯システム・施工・検査・保守などの設備を指す。

(陳航宇)

(中国)

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