第3回AZEC首脳会合、クアラルンプールで開催

(オーストラリア、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、日本、ラオス、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)

シンガポール発

2025年10月29日

第3回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)の首脳会合が10月26日、マレーシアのクアラルンプールで開催された(10月26日付日本の外務省発表資料外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。高市早苗首相とアンワル・イブラヒム・マレーシア首相が共同議長を務めた。

高市首相は同会合で「脱炭素化、経済成長、エネルギー安全保障を同時に実現し、産業構造やエネルギー構成といった各国の事情を踏まえた多様な道筋の下、ネットゼロを達成するべく、AZEC原則の重要性をあらためて確認したい」と言及したほか、「今後も、各国の間でAZECの理念に合致する具体的な取り組みが実施されていくことを期待する」とした。

アンワル首相は「水素、CCUS(二酸化炭素の回収・有効利用・貯留)、蓄電池、バイオ燃料などの低炭素技術への投資のための継続的な資金提供を歓迎する」と発言するとともに、「この第3回首脳会議を新たな目的意識をもって締めくくりたい」とした上で、「カーボンニュートラルを達成するためのわれわれの取り組みは包摂的で、技術主導であり、かつ地域的に調整されなければならない」と結んだ。

会合では、AZECパートナー国(注)間で、「AZEC首脳共同声明」と付属書「2024-2025年における今後10年のためのアクションプランの進捗」が採択された。AZEC原則の重要性などを再確認するとともに、第2回AZEC首脳会合で採択された「今後10年のためのアクションプラン」に基づくこの1年の進捗状況を共有した(2024年11月5日記事参照)。アクションプランは、(1)AZECソリューションを進めるための短・中期的行動計画、(2)セクター別イニシアチブ、(3)具体的なプロジェクトの推進で構成される。

(注)AZECパートナー国は、オーストラリア、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、日本、ラオス、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの11カ国。

(朝倉啓介)

(オーストラリア、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、日本、ラオス、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)

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