接戦に傾く米ニュージャージー州知事選、バージニア州知事選は民主党候補が引き続きリード、世論調査
(米国)
調査部米州課
2025年10月29日
米国ニュージャージー(NJ)州知事選を11月4日に控え、知事選を想定した最近の世論調査では、民主党候補マイキー・シェリル氏(連邦下院議員)と共和党候補ジャック・チャタレリ氏(元NJ州下院院内総務)の支持率が僅差となり、接戦の様相を呈している。同日実施されるバージニア(VA)州知事選の世論調査では、民主党候補アビゲール・スパンバーガー氏(前連邦下院議員)が共和党候補ウィンサム・アールシアーズ氏(副知事)を引き続きリードする(2025年10月3日記事参照)。
調査会社カンタス・インサイツは10月29日、NJ州知事選に関する世論調査結果(注1)を発表
した。それによると、知事選を想定した問いで、シェリル氏支持率が49%、チャタレリ氏が46%で、わずか3ポイント差となった。これは標本誤差(±2.6)の範囲内だ。
地理的にNJ州北部は民主党の勢力が強く、南部は共和党支持が強い。有権者の28%を占める中部地域が選挙結果を左右する可能性が高いとしている。
NJ州のラトガース大学が10月に実施した世論調査
(注2)では、NJ州知事選を想定した問いで、シェリル氏がチャタレリ氏を5ポイントリードしたが、これも標本誤差(±4.7ポイント)の範囲に収まっている。
同大学ニューブランズウィック校イーグルトン公共利益世論調査センター所長のアシュリー・コーニング氏は「NJ州知事選は国の政治のムードを測る試金石となって注目を集めるが、選挙終盤戦で接戦となっている」と述べ、「最終的には各陣営の投票率の向上にかかっている」と指摘する。
一方、VA州の世論調査をみると、同州のクリストファー・ニューポート大学が10月に実施した世論調査
(注3)によると、VA州知事選を想定した問いで、スパンバーガー氏の支持率は50%と、アールシアーズ氏(43%)を7ポイント上回った。
「ワシントン・ポスト」紙とジョージメーソン大学シャー公共政策大学院の10月の世論調査(注4)では、VA州知事選を想定した設問で、スパンバーガー氏の支持率が54%で、アールシアーズ氏(42%)を12ポイントリードする。
バラク・オバマ元大統領はNJ州のスパンバーガー氏とVA州のシェリル氏への支持を表明している。両陣営は21日、オバマ氏が11月1日に両州で選挙活動をともに行うと発表した(AP通信10月22日)。
(注1)実施時期は10月26~27日、対象者はNJ州の投票予定者1,380人。
(注2)実施時期は10月3~17日、対象者はNJ州の投票予定者795人。
(注3)実施時期は10月21~23日、対象者はVA州の投票予定者803人。
(注4)実施時期は10月16~20日、対象者はVA州の登録有権者927人。
(松岡智恵子)
(米国)
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