国内最大の二輪車展示会「IMOS 2025」、来場者数が過去最高に

(インドネシア)

ジャカルタ発

2025年10月08日

インドネシア二輪車製造業者協会(AISI)が主催する国内最大の二輪車展示会「インドネシア・モーターサイクル・ショー(IMOS)2025」が、9月24~28日にインドネシアのジャカルタ近郊で開催された。来場者は5日間で10万3,789人に達し、主催者の想定を上回る盛況となった(「ビスニス」9月30日)。AISIは2025年の国内販売目標を640万~670万台に設定し、年後半の需要喚起に弾みがついた(「CNBCインドネシア」9月10日)。

本展示会では、内燃機関での新機種投入が目立った。アストラホンダモーターは、主力モデル「Honda ADV160」に新仕様を追加(9月24日付同社プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。ヤマハ・インドネシア・モーター・マニュファクチャリングは、プレミアムスクーター「XMAX Tech Max」の新モデルを発表(9月24日付同社プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)し、電動調整式のディスプレーなどの先進機能を導入した。スズキ・インドモービル・セールスは、国内市場強化を狙い、新型スクーター「Access」を投入した。

写真 スズキ・インドモービル・セールスが発表した「Access」(ジェトロ撮影)

スズキ・インドモービル・セールスが発表した「Access」(ジェトロ撮影)

電動二輪の販売は、政府の補助金政策の影響を強く受けている。2024年末に購入補助金が終了した後、2025年上半期の電動二輪の販売は落ち込んでおり、インドネシア電動バイク産業協会(Aismoli)のブディ・スティヤディ会長は「2025年上半期の販売が20~30%減少した」と述べていた(「コンパス8月18日)。こうした中、政府は2025年第3四半期の経済刺激策の一部として、新しい電動バイク購入インセンティブを導入する方針を示しており(「CNNインドネシア」9月10日)、業界の期待が高まっている。本展示会では、地場メーカーのアルバがIMOS期間中に最大700万ルピア(約6万3,000円、1ルピア=約0.0090円)の割引を提供するなど積極的な販促活動を行った(「デティック」9月25日)。

IMOS 2025の実行委員長のシギット・クマラ氏は「5日間の来場者数はAISIが設定した目標を上回った。IMOSが二輪車の愛好家だけでなく、最新技術に関心を持つ一般市民からも待望されるイベントになったことの表れだ」と述べ、イベントの成功を強調した(「デティック」10月2日)。

(八木沼洋文、デシー・トリスナワティ)

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