全米輸、前年に続いてメキシコで商談会・プロモーション実施

(メキシコ、日本)

メキシコ発

2025年10月07日

全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会(全米輸)は8月18~22日にメキシコ市で商談会とプロモーション、9月20日にグアダラハラ市でプロモーションをそれぞれ展開した。2024年8月に続く2回目のメキシコでの事業で(2024年8月27日記事参照)、現地の輸入業者やレストラン関係者との関係構築や、メキシコ消費者への直接的な魅力訴求により、今後の市場開拓を加速させることを目指した。精米・パックライス企業に加え、酒造メーカーや米菓メーカーなど、全米輸の会員企業8社が参加した。

メキシコ市で開催された商談会には、現地の主要な食品輸入業者やレストランチェーンなど11社がバイヤーとして参加した。日本産食材サポーター店GOENの坂本和也総料理長が精米のマスタークラスを担当し、参加バイヤーは日本産米とカリフォルニア産米を使った手巻きずしとおにぎりの食べ比べを通じて、その品質と味の違いを体験した。また、同店の酒ソムリエのミラン・アレクソフスキー氏が日本酒のマスタークラスで、各銘柄の特徴や料理とのペアリングを解説した。米菓については、メキシコ市場の嗜好(しこう)に合わせ、新しくフィンガーフードでの楽しみ方が提案された。参加バイヤーからは、「近年、日本へ旅行するメキシコ人が増加しており(注」、本物の日本食への関心と需要が急速に高まっている。消費者の間でも『日本産』であることの価値が認識され始めており、高品質な食材へのニーズは今後さらに拡大するだろう」とのコメントが聞かれた。

写真 商談会会場の様子(ジェトロ撮影)

商談会会場の様子(ジェトロ撮影)

一般消費者向けのプロモーションとして、8月22~24日にメキシコ市の富裕層向けレストランEl Japonezと連携し、多くの来店客がメニューに用いられた会員企業の日本産の精米や日本酒を味わう機会となった。また、9月20日にはグアダラハラ市の小売店トヨ・フーズGuadalajara Distrito República店で、一般消費者向けにパックご飯の調理実演と試食や米菓の試食体験が行われた。

写真 トヨ・フーズでの調理実演(全米輸提供)

トヨ・フーズでの調理実演(全米輸提供)

(注)日本政府観光局(JNTO)の訪日外国人旅行者数のデータによると、2024年に日本を訪れたメキシコ人は15万1,835人。2014年は3万436人で、10年間で約5倍に増加している。

(深澤竜太、南智恵美)

(メキシコ、日本)

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