オクトパスとPayPayが連携、日本国内での即時決済が可能に
(香港)
香港発
2025年10月14日
香港八達通(以下「オクトパス」、注1)は10月2日、日本の携帯即時決済サービス「PayPay」と連携することを発表した。本連携により、香港からの旅行客は、オクトパスアプリ(以下、アプリ)を通じて、日本国内のPayPay加盟店での店頭決済が可能となり、支払いの利便性が向上する。
本連携の利用対象はアプリ使用者に限定され、対応店舗は店内に掲示されている「PayPayマネー」アイコンで認識できる。決済方法は、アプリ内の「旅行」欄から使用者がQRコードを店舗側に提示して読み取ってもらうか、または店舗側から提示したQRコードを使用者が読み取る(セルフレジを含む)かたちで行う。
本連携によって、即時決済は手数料なしで、香港ドルから日本円への即時両替が行われる。また、為替レートは支払金額とあわせて決済画面に表示される。さらに、1回および1日あたりの取引限度額は、利用者のオクトパスウォレットの種類(注2)に応じて、それぞれ3,000香港ドル(約6万円、1香港ドル=約20円)から3万香港ドルまで、6,000香港ドルから3万香港ドルまでと設けられている。その他の詳細は、オクトパス公式サイトで確認できる。
オクトパスの小売業務およびパートナーシップ総支配人の黎家聰氏は、今後の計画について、「現在は店頭決済のみ対応しているが、今後は利用状況に基づいて、オンライン決済サービスの提供を検討する」と述べた(経済日報10月3日)。
(注1)香港の交通系ICカード。日本のスイカ(Suica)やパスモ(PASMO)に相当。
(注2)「八達通銀包Pro」と「八達通銀包Plus」の2種類があり、いずれも本人確認が必須。
〔黄莃倫(ケリー・ウォン)〕
(香港)
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