ケララ州で日本イベント開催、山陰地域は州との覚書更改

(インド、日本)

チェンナイ発

2025年10月27日

インド南部ケララ州コチで10月16~18日、第3回「ジャパン・メラ」(主催:印日商工会議所ケララ:INJACK、注)が開催された。日本と同州との連携をテーマに、セミナーやパネルディスカッションが実施されたほか、両国合わせて約30社が企業ブースを出展の上、経済交流が実施された。主催者によると、日本とのビジネスに関心の高い約350人が来場した。また、ケララ州と覚書を締結している山陰地域からの訪問団が同イベントに参加した。

山陰地域の中海・宍道湖・大山圏域市長会は2015年12月にケララ州政府と覚書を締結し、経済・文化交流に取り組んできた。締結から10年となる節目に当たり、今回のジャパン・メラに合わせて同市長会がケララ州を訪問し、覚書を更改した。さらなる交流の拡充を覚書に明記し、経済協力分野では「農業、漁業、貿易、造船、観光、IT、環境・エネルギー、アーユルベーダ、福祉・医療分野」を中心に、交流を創出していくことに新たに合意した。行政側の覚書更改に合わせて、展示会主催者の印日商工会議所ケララと中海・宍道湖・大山ブロック経済協議会、山陰インド協会の3者間でも、覚書を更改し、産官で連携した経済交流を推し進める見通しだ。

ケララ州は、インド伝統医療アーユルベーダの本場として、観光業が盛んなほか、IT産業も集積する地域だ。日本からブース出展したIT企業の担当者からは、「IT人材の活用に加えて、日本で提供するITサービスのインド展開や、インド企業が提供するITサービスの日本での展開などについて可能性を探りたい」とのコメントがあった。

写真 中海・宍道湖・大山圏域市長会とケララ州政府が覚書の更改(ジェトロ撮影)

中海・宍道湖・大山圏域市長会とケララ州政府が覚書の更改(ジェトロ撮影)

写真 企業ブースでの経済交流(ジェトロ撮影)

企業ブースでの経済交流(ジェトロ撮影)

(注)「メラ(Mela)」はヒンディー語で「祭り」の意。

(山下純輝)

(インド、日本)

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