深センに世界最大級の室内スキー場が開業
(中国)
広州発
2025年10月21日
中国広東省の深セン市の室内スキー場「華発氷雪熱雪奇跡」が9月29日に正式開業した。開業式では、世界最大の室内スキーセンター」とするギネス世界記録の認定式も行われた。
同スキー場の建築面積は約10万平方メートルで、コースの最大高低差は83メートル、最長滑走距離は463メートルで、初級から上級まで5つのレベルに応じたコースを備える。国際スキー・スノーボード連盟(FIS)の認証を取得しており、国際大会の開催も可能な仕様となっている。
運営企業によると、設計上の収容人数は8,000人で、開業初日と翌日の入場券はそれぞれ4,000枚がオンラインで先行販売され、いずれも完売したという。深セン市在住の来場客からは、「これまで2カ月に1回の頻度で、深セン市の自宅から広州市のスキー場へ通っていた。ガソリン代や高速道路料金、宿泊費に加え、往復4時間超の移動時間を要していたが、深セン市内にスキー場ができたことで、これらの費用や時間を削減できる。今後はスキーに行く頻度も増えると思う」といった感想が聞かれた。
「世界最大の室内スキーセンター」ギネス世界記録の認定式(ジェトロ撮影)
室内スキー場の内部(ともにジェトロ撮影)
中国では、2022年の北京冬季オリンピック・パラリンピック開催や、新型コロナウイルス感染拡大の収束以降、ウインタースポーツ市場の成長が続いている。中国国家体育総局の8月付のレポートによると、2025年時点で国内の室内スキー場は63カ所を超えており、さらに16カ所が建設中という。雪に触れる機会が相対的に少ない華南地域でも、室内スキー場が人気スポットとなっている(2024年10月15日付地域・分析レポート、2024年3月26日付地域・分析レポート参照)。
(汪涵芷)
(中国)
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