神奈川県発の魅力ある商品の海外展開へ意欲、OUR KANAGAWA'25開催

(日本)

農林水産食品部市場開拓課

2025年10月02日

ジェトロは925日、アワーカナガワ(OUR KANAGAWA)実行委員会(注1)とともに、「第3回 OUR KANAGAWA'25 ~私たちの神奈川~外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を横浜市中区の産業貿易センタービルで開催した。このイベントは、食品関連の神奈川県内の中小企業を対象に、魅力的でオリジナリティーあふれる商品を広くPRするため、国内外のバイヤーと直接マッチングを行う場の提供を目的としたもので、当日は138社が出展し(うち78社が新規出展企業)、約580人が来場した。

OUR KANAGAWA実行委員会の一員で、ナチュレの大曽根一成代表取締役はジェトロのインタビューに対し、「神奈川県内の企業が一丸となって、地域発の魅力ある商品を国内外に発信できたことは大きな成果だ。来場した国内外のバイヤーからも高い評価をいただいた。今後も事業者同士が交流し、共創の場として継続していきたい」と述べた。

写真 展示場内の様子(ジェトロ撮影)

展示場内の様子(ジェトロ撮影)

出展企業の1つの加藤兵太郎商店(神奈川県小田原市)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、1850年創業のみそ製造業者だ。厳選した国産原料と箱根や丹沢山系の地下水を使用し、伝統的な製法で製造している。同社の加藤篤取締役社長は「神奈川県中心の展示会だからこそ、出展社の県内企業からコラボレーション商品を作りたいなどの話もいただけた。地域や県内企業とのつながりが生まれるのは、この展示会の大きな魅力」と語る。同社は、国内外を問わずに商品のニーズには応えたいという積極的な姿勢で、輸出展開にも力を入れている。現在、海外の売り上げ比率は約10%で、主にフランスの小売店「iRRASSHAi外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に直接輸出している。今後も地域の伝統や魅力を世界に発信するため、販売チャネルを増やしながら、海外シェアの拡大に挑戦していく意欲を示した。

写真 加藤兵太郎商店のブース(ジェトロ撮影)

加藤兵太郎商店のブース(ジェトロ撮影)

ジェトロは展示会期間中に「農林水産物・食品輸出相談窓口」ブースを設置し、輸出先国・地域の輸入規制や輸出手続きなどの相談に訪れた食品事業者に、国内コーディネーター(注2)によるアドバイスを提供した。

(注1)OUR KANAGAWA実行委員会は、中南信用金庫、ナチュレ、神奈川県中小企業団体中央会、野澤作蔵商店、横浜エージェンシー&コミュニケーションズ、KIP会食品部会、神奈川産業振興センター、神奈川県とジェトロ横浜で構成。

(注2)国内コーディネーターとは、国内10ブロックに配置されており、輸出への取り組みを始める新規事業者を発掘して、ジェトロ事業に橋渡しをする専門家。

(庄田幸生)

(日本)

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