国際食品見本市(FHM)、クアラルンプールで開催、デジタル活用でハラールバイヤーにアプローチ

(マレーシア、日本、ASEAN)

クアラルンプール発

2025年10月02日

マレーシアの首都クアラルンプールで9月23日から26日に、「Food & Hospitality Malaysia (FHM)2025外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が開催された。FHMは1991年から隔年開催のマレーシア最大規模の食品関連見本市で、18回目の今回は15カ国のナショナルパビリオンと1,500社の企業が出展した。

期間初日のオープニングセレモニーで、共催者のマレーシアホテル協会のクリスティーナ・トー社長は「裾野の広い食品関連産業やホスピタリティー産業の最新トレンドを発信するだけでなく、さまざまな産業の関係者が集まることで生まれるイノベーションの場として活用してほしい」と述べた。

写真 ジェトロのブース(ジェトロ撮影)

ジェトロのブース(ジェトロ撮影)

食品関連産業やホスピタリティー産業では、ハラール市場が拡大している。東南アジアのムスリム人口は2024年に2億8,000万人、2050年には3億1,000万人に増加すると見込まれる。ジェトロはハラール市場への日本企業の販路開拓を支援するため、マレーシア最大のハラール専門BtoBオンラインプラットフォーム「DagangHalal.com外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(注1)に初めて「オンラインジャパンパビリオン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を設置し、マレーシアで有効なハラール認証を有する日本企業25社の113商品を掲載している(注2)。

このオンラインを活用した取り組みと合わせて、実際に商品を触ることができるオフラインからオンラインへの流入を目指す取り組み(OtoO)も行った。具体的には、FHMにジャパンブースを出展し、来場したバイヤーを「DagangHalal.com」の特設サイトとジェトロのオンラインカタログサイト「Japan Street」に誘導し、日本企業とのマッチングを支援した。オフラインの場で実際に商品サンプルを手に取って試食することができ、デジタルを活用することでハラール認証証明書や原材料を効率的に確認ができるため、ハラール分野でデジタルの活用は相性がいいと、バイヤーからも評判だった。

写真 ジェトロブースに設置した二次元バーコードをスキャンする来場者(ジェトロ撮影)

ジェトロブースに設置した二次元バーコードをスキャンする来場者(ジェトロ撮影)

(注1)Dagang Asia Network Holdingsが運営するハラール専門BtoBオンラインプラットフォーム。90カ国・地域から1万4,000社以上のハラールバイヤーが登録する。ジェトロは2025年9月から12月までジャパンパビリオンを設置している。

(注2)マレーシアのハラール認証制度については、ジェトロの調査レポート「ASEAN主要国におけるハラール認証制度比較調査 ~マレーシア、インドネシア、シンガポール、タイにおける制度比較~」を参照。

(都築佑樹、ヌルシャイラ・アズマン)

(マレーシア、日本、ASEAN)

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