コートジボワール、探鉱許可6件の新規発行と既存鉱山の操業延長を決定

(コートジボワール)

アビジャン発

2025年10月02日

コートジボワール政府は9月17日、成長著しい金鉱業のさらなる発展を目指し、6件の探鉱許可の発行を閣議決定した。許可を付与した企業の本社は全てコートジボワールに所在し、探鉱期間は4年だ。企業名と対象鉱区は次のとおり。

  1. ソマコ・グローバル・リソーシズ(SOMACO GLOBAL RESOURCES) 対象鉱区所在地:テングレラ(Tengréla)
  2. ゴールド・ファインダーズ(GOLD FINDERS) 対象鉱区所在地:アバングル(Abengourou)、アニビレクル(Agnibilékrou)、クン・ファオ(Koun-Fao)
  3. ビロク・ミネラルズ(VIROQUE MINERALS) 対象鉱区所在地:シンフラ(Sinfra)、ブアフレ(Bouaflé)
  4. アルファ・マイニング(ALPHA MINING) 対象鉱区所在地:ベウミ(Béoumi)、サカス(Sakassou)
  5. アルファ・マイニング(ALPHA MINING) 対象鉱区所在地:ニアカラ-マンドゥグ(Niakara-Mandougou)
  6. ラオディ・エクスプロレーション(LAODY EXPLORATION) 対象鉱区所在地:ドゥエクエ(Duékoué)、ズクブ(Zoukougbeu)、イシア(Issia)、ブヨ(Buyo)

なお、ソマコ・グローバル・リソーシズはカナダのワラバ・ゴールド(Waraba Gold)との提携により、テングレラ地域で金やマンガンの探鉱を進めている。ソマコからワラバへの最大80%の株式譲渡を伴う共同事業契約の下、総額500万ドルの探鉱投資が予定されている。

加えて、政府は、オーストラリアの金鉱企業パーセウス・ヤオール(PERSEUS YAOURE)のコートジボワール現地法人への鉱業許可に関する政令の改正を閣議で承認した。この改正には、操業方式の変更や生産計画の再検討が含まれており、2019年4月24日付の政令第2019-366号を更新するものだ。

この措置は、同社が中西部のブアフレ県で実施した集中的な探鉱活動の成果を受けたもので、地下鉱体の連続性が確認された結果、新たに推定15.5トンの金鉱床が発見されたことが背景にある。これにより、従来の露天掘り(注1)中心の操業計画では対応が困難となり、坑内採掘(注2)技術の導入が不可欠となった。

新たな操業モデルでは、露天掘りと坑内採掘の併用が採用され、これに伴い、当初11年間とされていた鉱山の生産期間は6年間延長され、ライセンスの有効期間は合計17年間となる。政府は鉱業資源の潜在力を最大限に活用しつつ、持続可能な開発との両立を目指す方針を掲げており、今回の措置はその戦略の一環として位置づけられている。

(注1)鉱床が地表に近い場合に採用、地表から鉱石を直接採掘

(注2)鉱床が地下深いか幅が狭い場合に採用、坑道を作り地下の鉱床から鉱石を採掘

(安藤佳耶)

(コートジボワール)

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