インドネシア、カナダとのCEPAに署名、2026年半ばの発効目指す

(インドネシア、カナダ)

ジャカルタ発

2025年10月14日

インドネシア商業省は9月24日、カナダとの包括的経済連携協定(CEPA)に署名したと発表した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。カナダ・オタワで開催された署名式で、両国首脳の立ち会いの下、インドネシアのブディ・サントソ商業相とカナダのマニンダー・シドゥ国際貿易相が署名した。2024年10月、両国は交渉妥結に関する共同声明に署名していた(2024年12月10日記事参照)。

ブディ商業相はインドネシアにとって北米地域との初めてのCEPA署名だとし、「CEPAはカナダでインドネシア製品とサービスの競争力を強化する」「インドネシアの事業者と若年層がカナダ市場に参入する機会を開く」と強調し、「2026年半ばの発効を期待する」と述べた。

協定は、物品の市場アクセスや原産地規則・手続き、税関手続き・貿易円滑化、電子商取引、投資、知的財産、競争政策・国有企業、政府調達、貿易と持続可能な開発、透明性・腐敗対策・責任ある企業行動、紛争解決などを含む26章で構成される(添付資料表参照)。

インドネシアからカナダに輸出される品目の約90%(関税品目ベース:TLベース)の約6,573品目が優遇措置を受けるとした上で、繊維製品、履物、家具、加工食品、電子機器(自動車部品となる電子機器を含む)、ツバメの巣など、インドネシア産品の輸出競争力が高まるとした。また、そのうち加工食品や海産物、天然繊維製の工芸品、家庭用品、花こう岩、大理石など、一部の製品は協定発効と同時に関税撤廃されると強調した。

インドネシアに輸入される製品については、冷凍牛肉、小麦、ジャガイモ、海産物、加工食品など、TLベースで約85.54%、約9,764品目の関税が撤廃あるいは削減されるとした。

商業省によると、2025年1~7月の両国の貿易総額は27億2,000万米ドルで、インドネシアからカナダへの輸出は10億1,000万米ドル、カナダからインドネシアへの輸入は17億1,000万米ドルだった。インドネシアからカナダへの主な輸出品目は天然ゴム、自動車部品・同付属品、履物、カカオ、ジャージなど。インドネシアへの主な輸入品目は小麦およびメスリン、鉱物または化学肥料、化学木材パルプ、大豆、金などだった。

(大滝泰史)

(インドネシア、カナダ)

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