京都精華大学とIACG、マンガ・アニメ分野での連携強化に向け覚書締結

(インド、日本)

ニューデリー発

2025年10月08日

インド南部テランガナ州ハイデラバードのマルチメディア分野の専門教育機関である国際アカデミー・オブ・コンピューター・グラフィックス(IACG)と京都精華大学は9月10日、マンガ・アニメ分野における協力強化を目的とした覚書(MOU)を締結した。調印式は、ハイデラバードにあるテランガナ州政府のイノベーション施設T-ハブで行われ、両校の関係者や政府関係者らが出席した。

今回の連携の主な目的は、学生および教員の人材交流の活性化、マンガ・アニメ業界と学術界の連携強化、インドのクリエーター人材のグローバルな就職支援の推進だ。両校は今後、本覚書に基づき、専門的なマンガ・アニメ制作技術をインドの学生に教育するためのカリキュラムの開発や、日本語能力試験(JLPT)のN2レベル取得を目指すプログラムの提供を進めていく方針。

人材不足が課題となっている日本のクリエーティブ産業では、インド人材にも関心が集まり始めている。式典では、京都精華大学の松村慎アフリカ・アジア現代文化研究センター長が「少子高齢化が進む日本で、インドの若き才能がクリエーティブ産業に不可欠」と述べた。また、IACGの創設者兼マネジングディレクターのラマ・クリシュナ氏は「インドが持つ豊かな文化的遺産が無限の物語の機会を提供する」と語り、インドが世界的なコンテンツの制作拠点になり得るとの期待を示した。

写真 松村氏(右から3人目)やクリシュナ氏(同2人目)などによる覚書調印式の様子(ジェトロ撮影)

松村氏(右から3人目)やクリシュナ氏(同2人目)などによる覚書調印式の様子(ジェトロ撮影)

(ジェニカ・カルラ、丸山春花)

(インド、日本)

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