ジェトロ、東海4県事業者と国内輸出商社との商談会開催

(日本、世界)

岐阜発

2025年10月20日

ジェトロは109日、岐阜県産業経済振興センターとの共催で、海外展開に取り組む東海4県(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県)の事業者を対象に、国内輸出商社との商談会を名古屋市で開催した。商談会には日用品や文具、生活雑貨、化粧品、ファッション、キッチンウエアなど、同地域の主要な産業分野とされる消費財の製造を手がける企業35社が参加し、新たな商材を求める国内輸出商社13社と延べ82件の商談を実施した。

東海4県では陶磁器や工芸品、刃物、木製品など非食品分野のものづくりも盛んだ。バイヤーとして今回参加した国内輸出商社は、北米や欧州、アジア、中東などに販路を持っており、参加企業は新たな海外販路開拓に向け、自社商品を積極的にアピールした。

写真 商談の様子(ジェトロ撮影)

商談の様子(ジェトロ撮影)

今回の事業は、輸出や貿易手続きに不慣れな事業者でも取り組みやすいのがポイントだ。事業者は日本語での商談が可能で、国内輸出商社を通じた間接輸出により、海外販路開拓を目指すことができる。岐阜県産東濃ヒノキを使用した木製玩具やオーナメント(装飾品)を製造する桜梅桃李(本社:岐阜市)は「初めて輸出商談会に申し込んだが、複数の商社との商談機会を得ることができ、非常に驚いた。商談した商社からは弊社の商品に関心を示してもらい、海外向け販売に可能性を感じた」と述べた。また、同社は商談を通じて「米国ではオーナメントの人気が非常に高く、調達意欲のあるバイヤーも多数いる。一年中営業しているクリスマスショップやギフト専門店も多いことから、良いターゲットになり得る」といった具体的な情報が得られ、今後の輸出戦略を検討する上でも有益な情報収集の場となったと話した。

写真 商談に臨む桜梅桃李(左側、ジェトロ撮影)

商談に臨む桜梅桃李(左側、ジェトロ撮影)

参加した国内輸出商社からは、「想像以上に良い商材と出会うことができた。新しいカテゴリーの商材で海外での売り上げを伸ばしていきたいと思っている中で、普段なら出会うことのできないような企業や商品とつながることができ、有意義だった。特に、米粉で作った子供向けの粘土商品が興味深く、取り扱ってみたいと思った」「東海4県の企業を対象に開催され、今まで接点のなかった事業者と商談ができて良かった」などの声があった。

(小笹紘大)

(日本、世界)

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